
近年、県内の金融機関が変化を続けている。マイナス金利政策の影響による収益減、人口減少、コストを抑えるための店舗削減…。全国では銀行同士の提携や経営統合も相次ぐ。生き残りへ、従来の営業形態から脱却し、新たなビジネスモデルを模索する金融機関の姿を追う。
変動・地域金融-あおもりの姿-
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第3部(5)みち銀 藤澤頭取/資本の連携「予定ない」
3/22 9:57更新
みちのく銀行は2019年度中間決算で純損益15億円の赤字となり、第3四半期決算で赤字幅が47億円に膨らんだ。超低金利や与信費用の増加、有価証券運用のつまずきが響いた形で、収益構造の立て直しが急務だ…
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第3部(4)青銀 成田頭取/収益確保へ本業が柱
3/21 10:56更新
青森銀行は2019年10月に100%出資のコンサルタント子会社「あおもり創生パートナーズ」を設立し、20年1月から事業を開始した。企業への人材紹介や人材育成、人事関連制度の整備を支援する。成田晋頭…
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第3部(3)大和総研・金本主任研究員/行政はアメとムチ
3/20 11:27更新
人口減少や超低金利で地方銀行が苦しむ中、金融行政はめまぐるしい動きを見せている。規制緩和や、地銀の経営統合をしやすくする独占禁止法の特例法案は、これまでの地銀の姿を変える可能性がある。金融の法制度…
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第3部(2)金融庁 日下室長/「規制緩和で独自路線を」
3/19 9:02更新
政府は今月、地方銀行が経営統合する場合、地域でのシェアが高まっても独占禁止法の適用除外とする特例法案を閣議決定した。今通常国会での成立を目指している。成立すれば、人口減少などで経営が困難になってい…
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第3部「キーパーソンに聞く」(1)SBI川島副社長/地銀と連携で存在感
3/18 11:44更新
インターネット金融大手のSBIホールディングスは地方銀行との連携関係を次々と築き、存在感を高めている。複数の連携で地銀連合をつくる「第4のメガバンク構想」を掲げ、福島銀行などへの出資、共同店舗開設…
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第2部(5)セーフティーネット/変わらぬ受け皿の役割
2/16 10:11更新
「銀行に融資を断られた人でも相談に応じる。セーフティーネット(安全網)が存在意義だ」。県信用組合(青森市)の幹部は、こう語る。県信用は地方銀行や信用金庫に比べ、小規模な事業者や信用力の乏しい個人の…
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第2部(4)販路拡大/商談会活用で全国に
2/15 10:29更新
東奥信金(青森県弘前市)は個人客の取り込みを強化しているが、そのセールスの土台は職域にある。企業が成長すれば、結果的にそこに勤める個人客の囲い込みにもつながる。このため、東奥信金が力を入れているの…
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第2部(3)課題解決/相談重視「まち医者」に
2/14 11:37更新
八戸駅東口を出て駅前通りを歩くと、1902(明治35)年から営業する老舗の酒専門店「木津商店」がある。2010年に東北新幹線が八戸駅から新青森駅に延伸され、売り上げの減少に頭を抱えてきた。店主の木…
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第2部(2)合併離脱/「地域密着」顧客が支え
2/13 11:21更新
「県内1信金へ」-。2008年、東奥信用金庫(弘前市)は八戸(八戸市)、あおもり(青森市)、下北(むつ市)の3信金とともに合併の基本協定に調印した。ところが、最終的に09年の総代会で反対され、合併…
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第2部「原点回帰」(1)合併から10年/全県営業 収益面で苦心
2/12 13:36更新
「合併効果を出すのは10年でも簡単ではない」「合併しないことが逆に強みになったりもする」。県内の複数の金融筋は金融機関の合併の難しさをこう説く。全国的に地方銀行の統合や提携が相次ぎ、青森県でも青森…