東奥日報社が募集していた「読者が選ぶ2019年県内10大ニュース」が決まった。はがき、ファクス、スマートフォンサイトなどからの投票を集計した結果、1位は259点を集めた「大間マグロに3億3360万円」に決まった。2位は「女児切りつけ、中学生逮捕」、3位は「山田高2度目のサッカー日本一」となった。4位「三村知事、県政初の5期目」、5位「最年長関取・安美錦関が引退」、6位は「青銀とみち銀、連携検討」だった。以下、7位「指揮者沖澤さん、国際コンクール優勝」、8位「『霹靂』5年連続で『特A』」「養殖クロマグロ稚魚3千匹死ぬ」、10位「空自三沢のF35A墜落」「八戸に屋内スケート場完成」となった。次点は「公選法違反で県議ら逮捕」だった。(ランキングは、34項目から読者に順位を付けずに10項目を選んでもらったものを集計しました)


1位 【259点】大間マグロ3億3360万円/豊洲初競りで史上最高値

史上最高値で競り落とされた大間産クロマグロ。木村社長(右)がカメラに向かい、おなじみのポーズを決めた=1月5日朝、東京・築地

 1月5日、東京・豊洲市場の新春初競りで、278キロの大間産クロマグロが3億3360万円(1キロ当たり120万円)の史上最高値で競り落とされた。大間産は8年連続で最高値。

 「3億だ、3億」。東京・豊洲市場の水産卸売場。片隅の見学スペースにぎゅうぎゅう詰めの報道陣に向かい、競り人の一人が半ばあきれたように叫んだ。100人を超える記者やカメラマンたちが首をかしげた。とてもマグロ1匹の値段ではないだろう、と。

 だが、間もなく伝えられた速報値はその通りだった。「大間マグロ」のブランド力をまざまざと見せつけた瞬間だった。

 築地から市場が移転して初めての新春初競りとあって、「ご祝儀相場」になるのではとの見方はあったが、予想をはるかに上回る破格の高値。競り落としたすしチェーン「すしざんまい」を運営する喜代村の木村清社長も「ちょっと高すぎたかな」と苦笑いするほどだった。

 最高値の「一番マグロ」を出荷したのは、大間町の一本釣り漁師、藤枝亮一さん。想定外の金額に「まさか。1桁間違っているんじゃないか」と戸惑いをにじませつつ、「一本釣りにこだわってきて良かった」と喜びをかみしめた。

 初競りの高騰傾向が続くことに、市場関係者の中からは「やりすぎだ」「食べ物の値段でない」との批判も聞かれる。ただ、マグロ漁を巡っては、漁獲規制や不漁など厳しい局面が続いていたため、地元関係者の喜びはひとしおだった。「漁師の努力のたまもの」「漁師が元気になると町も元気になる」などの声が上がった。

史上最高値を付けたクロマグロと藤枝さん(左)、一緒に釣り上げた須藤愛教さん=1月4日朝、大間町(藤枝さん提供)

 ハマでは今も、資源管理と生業を両立させるための試行錯誤が続いており、高値が関係者の励みになっているのは間違いない。

 間もなく2020年の新春初競りを迎える。“令和最初の”という枕ことばが付く一番マグロは、果たしてどんな価格になるのだろうか。

 

 

 


2位 【228点】 女児切りつけ、中学生逮捕/八戸市教委「ごく普通の生徒」

男子生徒が女児を切りつけた現場周辺=11月12日午後5時40分ごろ、八戸市新井田西1丁目

 八戸市で11月12日夕、下校中の小学校高学年女児が首を切りつけられ、全治3週間のけがをした。同日深夜、殺人未遂容疑で同市内の男子中学生(14)が逮捕された。

 11月12日午後4時40分ごろ、八戸市新井田西1丁目の路上で、付近に住む小学校高学年の女児が下校中に男に刃物で首を切りつけられる事件が発生。県警は同日深夜、殺人未遂容疑で市内に住む男子中学生(14)を緊急逮捕した。

 女児は全治約3週間のけがを負ったが、命に別条はなかった。事件発生前、現場付近の防犯カメラには、女児の後ろを歩く男子生徒が映っており、県警はこれらの映像を基に市内で男子生徒を発見。自宅から凶器のカッターを押収した。

 県警は、男子生徒を青森地検八戸支部に送検。男子生徒は取り調べに「誰でもよかった」と無差別の犯行をほのめかす一方、「こんなことをしなければよかった」と後悔も口にした。女児に対しては、「申し訳なく思っている」と謝罪の言葉を述べた。八戸市教育委員会によると、男子生徒は運動部に所属する「ごく普通の生徒」で、これまで大きな問題を起こしたことはなかったという。

緊急逮捕した男子生徒を連行する際、八戸署の裏口にはブルーシートが張られた=11月12日午後11時10分

 事件を受け、付近の小中学校では児童生徒の心のケアや、登下校時の見守りを強化。市教委は、学校への刃物類の持ち込み禁止についてあらためて各小中学校に徹底を促した。

 男子生徒は現在、鑑定留置を受けている。事件は今後、家庭裁判所に送られ、少年審判を開くかどうかを決める。 

 

 

 


3位 【221点】 山田高 サッカー日本一/2度目、全国に実力証明

決勝で流通経大柏を破り、全国高校サッカー選手権2度目の優勝を果たし、笑顔で記念写真に納まる青森山田イレブン=1月14日、埼玉スタジアム

 第97回全国高校サッカー選手権の決勝が1月14日行われ、青森山田が流通経大柏(千葉)を3-1で破り、2年ぶり2度目の全国制覇を果たした。

 第97回全国高校サッカー選手権(2018年12月30日~19年1月14日)で、青森山田が2年ぶり2回目の頂点に立った。埼玉スタジアムで行われた14日の決勝では、流通経大柏に先制されても焦ることなくチームプレーを貫き、エース檀崎竜孔(現J1コンサドーレ札幌)の2得点などで逆転勝利。選手たちは雪国のハンディキャップをものともせず、全国に鳴り響く実力を証明した。

 青森山田は前半32分に先制点を許すも、同40分、右サイドに抜け出したFW佐々木銀士が中央に折り返し、MF檀崎がゴール左隅に冷静に流し込んで同点に。後半は両サイドを使った攻撃でチャンスを演出。後半18分、檀崎が2点目を挙げて逆転に成功すると、同43分にはFW小松慧が、前掛かり気味の相手最終ラインの裏をつき、ダメ押しの3点目を奪った。

 前年優勝の前橋育英(群馬)、18年度インターハイ準優勝の桐光学園(神奈川)などの強豪が名を連ねた今大会。青森山田は準々決勝から決勝まで相手に先制を許しながら、セットプレーやサイドからの崩しなど、多彩な攻撃で試合をひっくり返した。

表彰式で優勝旗を手に喜びを爆発させる青森山田イレブン

 決勝戦後、黒田剛監督が語った言葉が印象深い。「サッカーにおいて、雪国が育成には最高の条件だということをそれなりに発信できたと思う」

 

 


4位【188点】 三村知事 県政初5期目/新人・佐原氏に大差

当選確実となり、花束を手に支持者の拍手に笑顔で応える三村氏(手前)と妻の三千代さん=6月2日午後8時36分、青森市第二問屋町の事務所

 第21回知事選は6月2日、投開票が行われ、無所属現職の三村申吾氏(63)が、無所属新人の佐原若子氏(65)に大差をつけて当選した。5期目となるのは県政史上初めて。

 戦後の本県知事として4期を務めたのは、故竹内俊吉氏(在任期間1963~79年)、故北村正哉氏(同79~95年)がいたが、5期目を迎えたのは三村氏が初めて。

 投票率は40.08%と過去2番目に低く、2015年の前回(43.85%)を3.77ポイント下回った。

 自民党は4期目となる前回知事選と同様、今回も党本部の規約により本部推薦ではなく県連推薦とし、公明党や後援会組織を加えた組織戦を展開した。

 野党各党は、独自候補の擁立を断念。告示まで1カ月を切った段階で野党系市民団体「市民連合あおもり」が佐原氏を擁立し、立憲民主、国民民主、共産、社民各党の県組織が支援した。

 三村陣営は圧倒的勝利を目指し、行財政改革、農林水産業の振興、保健・医療・福祉包括ケアシステム構築をはじめとした4期16年の実績を強調。高い知名度を生かして選挙戦を終始リードした。

 佐原氏は三村氏の多選や国に追随した政治姿勢を批判したほか、社会保障制度の充実、反原発・反核燃、女性の活躍などを掲げ、県政刷新を訴えたが、及ばなかった。

 


5位【184点】 安美錦関(深浦出身)土俵去る/関取117場所 歴代1位タイ

史上3位となる通算1795回出場を白星で飾る安美錦関(左)。この後、出場回数を1805回まで積み重ねた=5月18日、両国国技館

 大相撲の関取最年長、安美錦関(41)=深浦町出身、本名杉野森竜児、伊勢ケ浜部屋=が7月17日、40歳で引退。年寄「安治川」を襲名した。関取在位117場所は歴代1位タイ。

 関取在位117場所は歴代1位タイ、通算出場1805回、通算勝利数907勝はそれぞれ歴代3位、同8位。大相撲にその名を刻んだ安美錦が、7月の名古屋場所で現役を引退した。1997年初場所の初土俵から22年半の土俵生活。終盤はけがに泣かされたが「思い残すことはない。上出来だった」と晴れやかに土俵を去った。

 最高位は関脇。殊勲賞4回、敢闘賞2回、技能賞6回、金星8個。初金星は「平成の大横綱」貴乃花の最後の一番となった2003年初場所で獲得した。

引退の記者会見をする元関脇安美錦の安治川親方。奥は師匠の伊勢ケ浜親方=7月18日、名古屋市

 取り口は目の肥えた相撲ファンをうならせた。相撲巧者で鳴らした玉ノ井親方(元大関栃東)は「考えて相撲を取る存在がいなくなった」と惜しみ、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「厳しい指導にもよくついてきた誇らしい弟子」とねぎらった。

 年寄襲名後の本紙インタビューに「伊勢ケ浜親方にしてもらったことを大切にしたい」と親方としての抱負を語り、「ふるさと青森から強い力士を育てたい」とも。来年10月4日、東京・両国国技館で断髪式を行う予定。

 

 


6位 【172点】 青銀とみち銀 連携検討/業務効率化 コスト削減

包括的連携の検討開始について合意した青森銀行とみちのく銀行の各本店=青森市

 青森銀行とみちのく銀行は10月28日、業務面での包括的連携の検討を始めることで合意したと発表した。業務効率化によるコスト削減を図るなどし、収益基盤の強化を目指す。

 青森銀行とみちのく銀行が連携を検討しているのは、現金自動預払機(ATM)利用手数料の相互無料化、取引先企業を支援するための商談会や地域イベントの共同開催、預金伝票の様式の共通化、伝票処理方法の統一化など。現在、両行の企画部門で協議が始まっている。

 青銀の成田晋頭取、みち銀の藤澤貴之頭取は連携の目的について「顧客サービスの向上やコスト削減、生産性の向上」を挙げ、「健全な競争関係は維持する」と強調。両行による店舗集約や資本提携、経営統合は検討しないという。

 地域金融機関は、日銀の金融緩和政策の長期化による利ざやの縮小、人口減少や事業所数の減少に伴う貸出先の減少などで収益環境が厳しさを増している。全国では地銀同士の業務連携や、地銀を束ねて「第4のメガバンク構想」を推進するSBIホールディングスと地銀の資本提携など合従連衡が進む。政府は来年の通常国会に、地域の貸し出しシェアが高まる地銀の合併や経営統合を10年間限定で認める特例法案を提出する方針だ。ライバル関係にある青銀とみち銀の関係が今後、転換する可能性は否定できない。

 

 

7位【164点】 指揮者沖澤さん 国際コンクール優勝

ブザンソン国際若手指揮者コンクールの決勝で指揮する沖澤のどかさん=9月21日、フランス・ブザンソン(コンクール事務局提供、YVES・PETIT撮影・共同)

9月21日、世界的指揮者の登竜門として知られるブザンソン国際若手指揮者コンクール決勝(フランス)で沖澤のどかさん(32)=青森市出身、ベルリン在住=が優勝した。

 

 

 

 

 

 

8位【156点】 霹靂 5年連続「特A」

「青天の霹靂」の新米を買い求める市民ら=10月5日、青森市

県産米「青天の霹靂」が2月27日、2018年産米の食味ランキング(日本穀物検定協会)で最高位「特A」を取得した。参考品種だった14年産も含めて5年連続での最高位。

 

 

 

 

 

8位【156点】 養殖クロマグロ稚魚3千匹死ぬ

8月7日深夜に浅虫水族館に到着、搬入された完全養殖クロマグロの稚魚。国内で初めての展示だったが、9月29日までに3千匹すべてが死んだ

県営浅虫水族館が展示した完全養殖クロマグロの稚魚が9月29日までに全滅した。3千匹が大分県からトラック輸送され、8月7日の到着後に大量死。9月6日時点で生存は1匹のみだった。

 

 

 

 

 

10位【153点】 空自三沢・F35A墜落

消息を絶った三沢基地所属のF35A=2018年8月撮影

空自三沢基地の最新鋭ステルス戦闘機F35Aが4月9日、本県沖太平洋上に墜落。操縦士が死亡した。空自は8月の最終調査結果で、操縦士の「空間識失調」を原因と推定した。

 

 

10位【153点】 八戸に屋内スケート場

YSアリーナ八戸の滑り初めを楽しむ来場者ら=9月29日

八戸市が長根公園内に整備を進めてきた屋内スケート場「YSアリーナ八戸」が8月24日、完成。国際大会開催可能な国内3カ所目の屋内施設で、9月29日にオープンした。

 

 

 



13位 143点 伊調選手、五輪出場が事実上消える
14位 137点 「縄文」世界遺産推薦候補に
   (12月20日、政府が推薦を閣議了解)
15位 133点 紀伊國屋書店弘前店が閉店
16位 120点 俳句甲子園、短歌甲子園 県勢初V
17位 111点 巨人、堀田投手(山田高)を1位指名
18位 107点 八戸で81歳女性殺される
19位 99点 米軍三沢F16が模擬弾落下
20位 98点 中三青森店が休業
21位 84点 県議選投票率が初の50%割れ
22位 68点 弘南鉄道大鰐線で脱線事故
23位 58点 弘大「がんゲノム医療室」開設
24位 50点 青森-台北定期便が就航
25位 45点 弘前で住宅全焼 4人死亡
26位 35点 八戸沖10月サバ漁 前年同月の3%
26位 35点 将棋の行方八段、九段に
28位 29点 県内病院で耐性腸球菌検出
29位 25点 県勢69年ぶり将棋アマ名人戦優勝
30位 23点 八戸市人口43年ぶり23万人割れ
31位 14点 三春屋の運営権譲渡
32位 12点 参院選本県選挙区で滝沢氏再選
33位 11点 青森-中国・天津線が運休
33位 11点 三沢市長に小桧山氏初当選
番外 弘前市職員情報が流出 

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