東奥日報社が募集していた「読者が選ぶ2018年県内10大ニュース」が決まった。はがき、ファクス、スマートフォンサイトなどからの投票を集計した結果、1位は224点を集めた「青森市と県病に計40億円寄付」に決まった。2位は「柴崎選手 W杯サッカーで活躍」、3位は「つがるの国道で車4台衝突、4人死亡」となった。4位「青森で連続女性殺人事件」、5位「芥川賞に十和田出身・高橋さん」、6位は「ヴァンラーレ八戸がJ3昇格」だった。以下、7位「青函トンネル開業30周年」、8位「青森市役所『駅前庁舎』全面オープン」、9位「浪岡中2自殺 報告書『原因はいじめ』」、10位「卓球・福原選手 現役引退」となった。次点は「米軍三沢F16、小川原湖に燃料タンク投棄」だった。(ランキングは、34項目から読者に順位を付けずに10項目を選んでもらったものを集計しました)

 

1位【224点】 短命県返上 役立てて/青森市と県病に計40億寄付

20億円の寄付を活用し、青森市がアリーナを整備する構想を進めている青森操車場跡地

 2017年12月26日、青森市在住の個人から市に20億円の寄付があったことが1月16日明らかになった。また、同じ人物から同時期に県立中央病院にも20億円の寄付があったことがその後分かった。

 本紙の取材によると、寄付をしたのは小売業を経営する青森市の男性で、2017年にM&A(企業の合併・買収)で得た資金を基にした。取材に対して男性は、短命県返上や健康づくりのため、県と市に役立ててほしい-と説明した。

 市は男性との協議を踏まえ、20億円を主に青森操車場跡地にスポーツやコンサートなどに利用できる体育施設(アリーナ)の整備に活用する方向としている。市が操車場跡地利用構想を打ち出してから約20年。「低炭素型モデルタウン構想」中止などの曲折を経て、跡地利用を巡る議論が再び動きだした。

 寄付を受けた市は18年5月、「市アリーナプロジェクト有識者会議」を設置した。25年に本県で開催される国民スポーツ大会での利用を念頭に、アリーナの規模や機能の検討を進めている。

 アリーナを整備するのは、青森操車場跡地(約21.2ヘクタール)の市有地(約5.2ヘクタール)部分。市は今後、県有地(約7.6ヘクタール)や市土地開発公社の保有地(約8.3ヘクタール)を含めた跡地全体の利用計画を策定し、県との協議にも着手する方針だ。これに伴い、青い森鉄道の新駅設置の可否についても検討に入る見込み。

青森市民から「短命県返上のために使ってほしい」と20億円の寄付を受けた県立中央病院

 一方、県病に寄付した20億円について男性は「県病で現在最も必要としているものに役立ててほしい」として、医療の充実・発展への活用を求めた。

 寄付を受けて、小野寺晃彦市長は「操車場跡地は市政、まちづくりの大きな課題だった。市民から大きな力をいただいた」と話し、県病の藤野安弘院長は「期待に応えられるよう、県民の命と健康を守るために努力したい」と述べた。

 男性は弘前大学への寄付も明らかにしたが金額は公表していない。

 

 

 

2位【222点】 サッカー代表 新司令塔に/柴崎選手 W杯で活躍

1次リーグ・コロンビア戦の前半、競り合う柴崎選手(右)=サランスク

 サッカーW杯ロシア大会で、本県初のW杯代表に選ばれた野辺地町出身の柴崎岳選手(ヘタフェ)が全4試合に先発出場し、日本代表の司令塔として活躍した。

 夢に見た大舞台で躍動し、「GAKU」の名を世界に知らしめた。

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会で本県出身者として初めて日本代表に選出され、日本の16強入りに貢献した野辺地町出身の柴崎岳選手(26)=青森山田出、ヘタフェ。4試合全てに先発し、日本の新たな司令塔としての地位を確立。活躍を見守った県民らに大きな感動と勇気をもたらした。

 1次リーグの初戦、日本は南米の強豪・コロンビアを2-1で破る大金星を挙げた。柴崎選手は持ち前の視野の広さやパスセンスを発揮、当時の西野朗日本代表監督も「柴崎がよくゲームメークしてくれた」とたたえた。

サインを求める町民らに応じる柴崎選手(左)=7月13日、野辺地町中央公民館

 続く2戦、3戦目も司令塔として得点に絡む場面を演出し、日本は決勝トーナメントに進出。日本初の8強入りを懸けた強豪・ベルギーとの一戦では、原口元気選手への絶妙なパスが通り、日本を勢いづける先制点につながった。日本はリードしながら2点差をひっくり返され敗れたが、柴崎選手の存在感を世界に示す大会となった。

 W杯終了後、出身地の野辺地町を訪れた柴崎選手は「子どもの頃からの夢がかなった。本県から第2、第3の代表選手が出てくることを期待している」などとコメント。さらに、詰めかけた町民やファンにサインなどで対応した柴崎選手。「第2の柴崎」を目指すサッカー少年たちにとって、忘れられない瞬間となったに違いない。

 

 

 

 

3位【215点】 逮捕の男 飲酒運転、追突/つがる 4人死亡事故

乗用車4台が衝突し男女4人が死亡した事故現場=9月22日午前4時ごろ、つがる市森田町

 9月22日午前1時9分ごろ、つがる市の国道101号で、乗用車4台が絡む衝突事故があり、男女4人が死亡した。県警は10月、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで同市の男(32)を逮捕した。

 逮捕、その後起訴されたのは同市森田町大館千歳の無職の男性被告。県警や青森地検によると、被告は自宅車庫で中学時代の同級生らと飲酒後、友人2人を乗せて自身の乗用車を運転。国道101号を五所川原市方向へ走行中、前を走る会社員廣船淳さん(43)=鯵ケ沢町=の軽乗用車に追突、さらに対向車線にはみ出し代行運転手山田春治さん(63)=五所川原市=運転の軽乗用車に衝突した。

 追突された車は左側の防雪柵に激突、横転し大破。対向車線で衝突された車は路外の田んぼに逸脱。廣船さんと妻愛莉さん(30)、山田さんと客の山田久美子さん(46)=つがる市=の4人が死亡した。ほかに容疑者、同乗者2人を含む計4人が重傷を負った。

事故現場の道路脇に供えられた花や飲み物。奥の稲が倒れている部分は路外に逸脱した車両の跡=9月25日午後、つがる市森田町

 起訴内容によると、被告はアルコールの影響で正常な運転が困難なまま車を運転し、法定速度を約80キロ上回る時速約129~138キロで走行していた。意識がもうろうとした状態か眠った状態で、前を走る軽乗用車に気づかないまま追突したという。

 被告は逮捕当時、「飲酒して運転をしたが、正常な運転はできた」と話し、危険運転を否認している。

 被告は来年、裁判員裁判で審理される。本県の裁判員裁判で危険運転致死傷の罪が問われるのは2010年以来2例目。

 

 

4位【214点】 物証乏しく捜査は難航/青森で連続女性殺人事件

菊地さんが遺体で見つかった自宅=6月13日、青森市旭町1丁目
小山さんが遺体で見つかり現場を調べる捜査員ら=同19日、青森市北金沢2丁目

 青森市旭町1丁目と同市北金沢2丁目で連続して女性殺害事件が発生。青森署の捜査本部は、同一犯による連続殺人事件の可能性もあるとみて捜査している。

 青森市で6月、1週間のうちに、同じ町会の地区に住む2人の高齢女性が殺害されて見つかるという不可解な事件が起きた。県警は2事件の発覚後、県内で9年ぶりとなる捜査本部を青森署に設置し捜査を続けているが、23日時点で解決していない。

 1件目の発覚は6月12日午前11時半ごろ。青森市旭町1丁目の無職菊地のり子さん=当時(67)=が自宅1階廊下で亡くなっているのを、訪ねた妹が見つけた。2件目は1週間後の19日午前8時25分ごろ、菊地さん宅から約100メートル離れた同市北金沢2丁目の店舗兼住宅の1階居間で、店主の小山和子さん=当時(79)=が倒れて亡くなっているのを、訪れた業者の男性が見つけた。

 2件の現場の距離が近い上に、(1)司法解剖の結果、死因が首を絞められたことによる窒息(小山さんは胸や腹を刺されたことによる失血も)(2)被害者が独居の高齢女性(3)無施錠の出入り口から侵入し、金銭目的ではないとみられる犯行の様子-などの共通点から、県警は同一犯の可能性があるとみて調べを進めている。

 ただ、被害者の交友関係が限られていることや物証の乏しさなどから捜査は難航している。

 

 

 

5位【193点】 受賞作「送り火」は黒石舞台/芥川賞に高橋さん(十和田出身)

芥川賞贈呈式で、頭をかきながらスピーチする高橋さん=8月24日、東京都内

 第159回芥川賞の選考会が7月18日、東京で開かれ、十和田市出身の高橋弘希さん(38)の「送り火」に決まった。本県出身者の芥川賞受賞は57年ぶり2人目。作品の舞台は黒石市。

 「まあ今日はパーティーなので、ローストビーフを食べたいと思います。どうもすみませんでした」

 8月24日に東京都内で開かれた第159回芥川賞贈呈式。手に持った原稿を棒読みするように、わずか30秒のスピーチを終えた高橋さんは、舞台を降りる前に好物をネタにした一言を付け加え、会場を沸かせた。

 独特の間合いを取って言葉を吐き出す“高橋節”は晴れの舞台でも健在。浅田次郎、北方謙三、小川洋子、東野圭吾ら大御所が居並ぶ場面にも動じることなく、マイペースに振る舞う姿には、すでに一流作家としての風格が漂っていた。

 芥川賞受賞作「送り火」は、高橋さんの父親の出身地の黒石市が主な舞台。小中高時代の夏休みに毎年のように同市を訪れた経験が作品の風景に色濃く反映され、黒森山や大川原の火流しなどが物語の重要な舞台装置として存在感を放つ。

 両親の仕事の都合で関東地方を転々としながら育ったため、「津軽では部外者だった」という高橋さん。出生地の十和田市を含め、複数のバックボーンを生かしながら、今後どのような作品を生み出していくのか-。文学ファンの期待は膨らむばかりだ。

 

6位【169点】 創設13年目で悲願達成/ヴァンラーレJ3昇格

ホーム最終戦でヴァンラーレのFW谷尾選手(左)が逆転ゴールを決めて2-1とする=11月18日、八戸市のダイハツスタジアム
J3昇格が決まり会見で感極まる細越社長=11月20日、八戸市

 Jリーグは11月20日、日本フットボールリーグ(JFL)・ヴァンラーレ八戸のJ3昇格を全会一致で承認。本県初のJクラブとなることが正式に決まった。

 日本フットボールリーグ(JFL)のヴァンラーレ八戸が本県初となるJリーグの扉をこじ開けた。今季は16勝8分け6敗で年間3位。「年間4位以内」「ホーム戦平均入場者数2千人以上」などの条件を満たし来季のJ3参入を決めた。

 チームは2006年に発足し、14年に東北社会人リーグからJFLに昇格。16年にはJ3基準を満たすホーム・ダイハツスタジアムが八戸市に完成し、万全の体制で臨んだ17年シーズンだったが、年間5位に終わり、昇格はならなかった。

 今季は葛野昌宏監督の下、守備力強化に力を注ぎ、第1ステージ第11節からは年間4位以内を維持。11月11日のアウェー戦に勝利し年間4位以内を確定させた。

 同18日の最終戦、ダイハツスタジアムには今季最高の4千人超の観客が詰めかけ、前季に続き「入場者条件」をクリア。逆転勝利で花を添えた。

 同20日のJリーグ理事会でチームのJ3参入が正式決定。市内で会見した細越健太郎社長は「今までチームを支え共に歩んできた全ての人に感謝したい」と涙ながらに決意を語った。

 J監督に必要なライセンスがない葛野監督はフロントに回り、チームは来季、大石篤人新監督の下、J3に乗り込む。

 

 

本県側入り口から青函トンネルに入る新幹線E5系=3月4日、今別町

7位【168点】 青函トンネル開業30周年

 今別町と北海道知内町を結ぶ青函トンネル(全長53.85キロ)が3月13日、1988年3月の開業から30周年を迎えた。2016年3月には北海道新幹線が開業、青函の距離感がより縮まった。

 

 

 

 

青森市役所駅前庁舎1階に開設した総合窓口=1月4日、青森市のアウガ

8位【144点】 青森市役所「駅前庁舎」アウガに全面オープン

 青森市役所「駅前庁舎」が1月4日、再開発ビル「アウガ」の1~4階に全面オープンした。市民が多く利用する窓口機能を本庁舎や柳川庁舎から移転、集約し、1階に「総合窓口」を開設した。

 

 

 

 

成田教育長に報告書を手渡す野村会長(左)=8月2日、青森市教育研修センター

9位【138点】 浪岡中2自殺問題報告書「いじめ原因」

 2016年8月に青森市立浪岡中2年の女子生徒が自殺した問題で、市いじめ防止対策審議会は8月2日、「自殺の主要な原因はいじめであると考えられる」とする最終報告書を答申した。

 

 

 

 

 

笑顔で引退報告をする卓球女子の福原選手=10月23日、東京都

10位【122点】 卓球・福原選手引退

 「愛ちゃん」の愛称で親しまれ、2016年リオデジャネイロ五輪団体銅メダルを獲得した福原愛選手(29)=青森山田中-青森山田高出、ANA=が10月21日、自身のブログで現役引退を発表した。

 

次点以下の順位

次点 【118点】 米軍三沢F16、小川原湖に燃料タンク投棄
12位 【108点】 弘前市長に桜田氏初当選
13位 【106点】 外ケ浜三厩で11棟全焼
14位 【103点】 直木賞作家・長部日出雄さん死去
15位 【94点】 高橋投手(八学大) 巨人が1位指名
16位 【86点】 17年青森空港 外国人の入国過去最高
17位 【80点】 八甲田樹氷に落書き
18位 【70点】 「縄文遺跡群」世界遺産候補見送り
19位 【67点】 白神山地の「マザーツリー」折れる
20位 【56点】 県内でインフル猛威
20位 【56点】 白神山地ブナ樹皮から新細菌発見
22位 【48点】 青森操車場跡地にアリーナ整備構想
23位 【45点】 五所川原市長に佐々木氏初当選
24位 【44点】 クロマグロ 大型魚にも漁獲枠
25位 【42点】 空自初 F35三沢配備始まる
25位 【42点】 みち銀 融資で不正
25位 【42点】 官製談合疑いで県職員逮捕
28位 【39点】 五戸高 存続を断念
29位 【33点】 深浦でナラ枯れ1823本
30位 【29点】 マエダ、みなとや買収
31位 【21点】 平山誠敏前五所川原市長が死去
32位 【19点】 18年県産米 「JA概算金」取りやめ
32位 【19点】 南部町のアカマツ 県南初の松くい虫被害
34位 【11点】 八戸に「マチニワ」オープン

 ▼お礼 「読者が選ぶ2018年県内10大ニュース」への応募、ありがとうございました。はがき、ファクス、東奥日報社のホームページ、スマートフォンサイトでの応募総数は10都道府県から計322通でした。応募いただいた方の中から抽選で20人に記念品を贈ります。当選は発送をもって代えさせていただきます。ご了承ください。