東奥春秋
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震災11年目
4/13 14:39更新
2011年3月、筆者は内陸部の支局勤務だった。東日本大震災発生の2日後、応援でおいらせ町の沿岸部に入った。津波で破壊された家屋や打ち上げられた漁船を見て目を疑った。だが、県内の被災地を取材したのは…
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師弟愛
4/9 15:44更新
今春、当社に2人が入社、筆者も研修の先生役を務めた。「大学で『SDGs(持続可能な開発目標)』を学んだ」「文化関係を取材したい」。澄んだ目で語る姿に、30年前は同じ立場のこちらも清新な気分にさせら…
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八甲田の春
4/8 14:40更新
雪のため閉鎖されていた「八甲田・十和田ゴールドライン」が1日、全面開通し、いよいよ春の観光シーズンが到来した。開通当日は駆け足の取材で、一抹の物足りなさを覚えていたが、先週末に再訪しゆっくりと八甲…
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語り継ぐ
4/7 15:30更新
2~3月、投稿を通じて、読者の皆さんが胸に刻んでいる東日本大震災への思いに触れた。地震後、親が高校に迎えに来るまでの時間に「遺書を書きました」という三沢市の小向祥也さん。マグニチュード9.0の地震…
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昭和の香り
4/6 15:08更新
「べんと~、べんと~」。かつて野辺地駅に響いた掛け声が、再び聞けるかもしれない。ホームを歩き、列車の窓越しに商品を販売する「立ち売り」。その風景を1日限定でよみがえらせる企画が17日にあるという。…
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昭和の糧
4/5 15:30更新
「環境が変わって心配でしょうが、辛抱強くがんばってください。あなた方の働きがこれから後に続く人たちの励ましになるのです」。1954(昭和29)年のきょう4月5日、こんな言葉に見送られながら、青森駅…
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郷土の偉人
4/2 14:41更新
まきを背負って読書する二宮金次郎像は、かつて多くの小学校校庭にあった。家の仕事を手伝いながら一生懸命勉強に励む金次郎の子ども時代の姿を表している。つがる市木造の旧吹原小学校校舎跡地にある吹原農村公…
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期待と不安
4/1 15:07更新
期待と不安を胸に新年度が始まった。期待の代表格は東京五輪・パラリンピック、不安はやはり新型コロナウイルスだ。東京五輪は福島県を皮切りに聖火リレーが始まった。本県に来るのは6月10、11日。弘前市を…
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赴任2年目
3/31 14:57更新
ここ鯵ケ沢支局に赴任して丸1年。運動不足と地元の美味で体重が10キロ余り増えてしまった。1年の取材を振り返っても、残念なニュースが多かった気がする。全国的に人気を集めた秋田犬「わさお」は天国へ旅立…
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16年前の記憶
3/30 14:50更新
「町長は出て行け」「何しゃべってる」-。2005年3月、約1カ月前に当選したばかりの浪岡町長と町議会議長が議長室で報道陣の前でもみ合いになった。当時、青森市と浪岡町の合併を巡って町内の世論は二分。…
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給食の思い出
3/29 15:10更新
先日、埼玉県の小学校の給食で出された皿うどんの麺が硬すぎて、食べた児童・教師の歯が欠けたり、口内を傷つけたりした-というニュースがあった。「どうやって作ったの」「食べた後に腹を壊さなかったのか」と…
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さくらまつり異景
3/26 14:12更新
「ギギー、ガシャン」。重々しい音が今も耳に残っている。新型コロナウイルス感染拡大を受け、長年、閉じたことのない弘前公園の重厚な門が閉ざされた昨春。間もなくまた花の季節が巡ってくる。閉鎖中の園内に、…
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おさがり復権
3/25 15:21更新
年上のきょうだいなどから衣服や学用品を譲り受ける「おさがり」といえば、「おさがりで我慢する」といった使い方をされがちで、筆者の子ども時代の感覚ではどこか残念な響きがあった。昔ほどおさがりの言葉が聞…
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届いた新聞
3/24 15:02更新
2011年3月11日の東日本大震災発生から2週間ほど過ぎた頃、八戸市内で被災地域の人たちを取材した。すると、ある男性がこう話しかけてきた。「震災の翌日、到底届くはずがないだろうと思っていた東奥日報…
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「ラグビーのまち」で
3/23 14:31更新
東日本大震災翌年の2012年3月、雪が残る八戸西高グラウンドで、同校ラグビー部の2年生スタンドオフ(SO)を初めて取材した。以来、正確なキックが持ち味の、将来が楽しみなホープとして注目を続けてきた…
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1人だけの卒業式
3/22 15:10更新
こんなに家庭的で温かい卒業式の取材は初めてだった。11日に三戸町の杉沢小中学校で行われた卒業式。卒業生は、9年生(中学3年生)の山本佳凪斗(かなと)さん(15)ただ一人だ。田中康文校長の式辞は、山…
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ひまわりさん
3/19 15:23更新
春風に乗って子どもたちの声が聞こえる。絵本を読んでるのかな。歌ってるのかな。県内初、町内会運営の十和田湖保育園(十和田市)が、十和田湖畔休屋に誕生して1年になる。ひまわり組(年長)の皆川真里奈ちゃ…
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支えて、支えられて
3/18 14:53更新
大病を患ったことがきっかけで、人生がより濃密になる人がいる。鯵ケ沢町の伊藤健さん(67)もその一人。10年前、喉のがんが見つかった。放射線治療を受けて声を失うことは免れた。「せっかく生かされたのだ…
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通学の支え
3/17 15:00更新
「列車もバスも毎日、安全に運行していただきありがとう」。私事で恐縮だが今月1日、息子が高校を卒業した。先生方に対してと同様、交通事業者へも、感謝の気持ちでいっぱいだ。青い森鉄道とバスを乗り継ぎ、片…
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本当に怖いのは…
3/16 15:23更新
今季は全国的にインフルエンザ患者が激減したという。県内でも65定点医療機関からの報告を週ごとにまとめている感染症発生情報は、今年に入って毎週1人かゼロ。マスクや手指消毒といった新型コロナ対策が、他…