青森県は29日、保育、高齢者施設で新型コロナウイルスの感染者が多発していることを受け、県内全ての同施設の職員と利用者約17万5千人に対し、抗原検査を4月中旬までに集中的に実施すると明らかにした。年度替わりに伴う県外からの転入者に対しては、市町村を通じて希望者に検査キットを配布する。いずれも県の独自対策で、検査キットが県に届き次第、各施設や市町村に発送する。感染不安を感じる無症状者向けの検査無料化は4月末まで延長する。

 施設の集中検査は、無症状の陽性者を積極的に把握し、感染拡大を抑えたい考え。県によると、職員が症状を自覚しながら出勤し、施設内で感染拡大した事例が相当数あるといい、こうした職員が施設利用者に接触する前に感染を把握する狙いもある。

 集中検査の対象となる施設は計3020施設。内訳は高齢者施設約1340、障害者施設約630、保育施設約1030、児童養護施設や児童相談所などが約20。

 転入者に対する検査は、市町村の住民窓口を通してキットを配布する。期間は4月上旬までを想定している。施設の集中検査と合わせた両事業の予算は約1億5千万円。今月末までの検査キット確保は2021年度の既決予算で、4月以降の分は22年度予算で対応する。

 1月12日から実施している無症状者向けの検査無料化事業は、3月31日としていた期間を1カ月延長し、4月30日までとする。

 一方、国が濃厚接触者の特定や行動制限、積極的疫学調査に関する基本的対処方針を改定したことに伴い、県も3月29日付で同方針を一部改定。

 中学、高校、大学を含む事業所で感染者が発生した場合、保健所による積極的疫学調査や濃厚接触者の特定は基本的に行わず、濃厚接触者を出勤させないなどの行動制限は一律に求めない。

 小学校や保育施設などでは、疫学調査、濃厚接触者の特定は保健所が施設と連携して行う。同一世帯で感染者が発生した場合は、同居者全員を濃厚接触者とし、自宅待機などの行動制限は原則7日間。

 ただし、陽性者との接触から4、5日目の両日の検査で陰性だった場合は5日目に解除できる。保育施設などの濃厚接触者の行動制限も同様とする。改定した県の対処方針は4月28日までの措置。