女の子にとても人気のある仕事「お花屋さん」。家に飾(かざ)るためや、誰(だれ)かへの贈(おく)り物、お店のディスプレーなど、花は生活に彩(いろど)りを与(あた)え、私(わたし)たちの心を豊(ゆた)かにしてくれます。青森県南に10店舗(てんぽ)を展開(てんかい)する「パセリー菜(な)」のイオンモール下田(しもだ)店で、店長として働く八戸(はちのへ)市出身の津島幸子(つしまさちこ)さん(40)は「毎日お花に囲まれていると、香(かお)りもよくて癒(い)やされます」と話しています。
ピンクや赤、黄色、紫(むらさき)…店内はカラフルな花であふれています。一口に花と言っても、切り花や鉢(はち)花など、多くの種類があり、管理の仕方も違(ちが)います。特に、花束によく使われる切り花は鮮度維持(せんどいじ)が大事。一日置きの水替(か)えや、茎(くき)を切って水を吸(す)いやすくしてあげたりと、元気な状態(じょうたい)を保(たも)つための管理が大変です。こうした作業は水を使う場面が多く、手が荒(あ)れやすいそうです。ブーケや花束を作る際(さい)は「お客さんの話をよく聞いて、理想にできるだけ近づけること、お花が一番きれいに見えるよう工夫すること、全体の色合いのバランスに気をつけます」と話します。
津島さんが花屋に勤(つと)めようと思ったのは、25歳(さい)のときにお母さんに勧(すす)められ通い始めた、花の色や形を生かして組み合わせるフラワーアレンジメントの教室がきっかけ。あるとき、結婚式(けっこんしき)用のブーケを新婦(しんぷ)である友人にお願いされ作ったところ、とても喜んでくれたので、この仕事に就(つ)きたいと思いました。
そして27歳のとき、それまでの仕事を変え、花屋の道を歩み始めました。自分が作った花束やブーケを「すてき!」と言ってもらえることが、一番のやりがいだそうです。ちなみに、津島さんが一年で最も忙(いそが)しいのは母の日です。特に昨年は震災(しんさい)で家族との絆(きずな)を再確認(さいかくにん)した人が多く、例年よりも花が売れました。
花屋になりたいと思っている子どもたちには「植物を愛する心や、花の状態を観察する力が大事」とアドバイスしてくれました。