青森市の南中学校の美術(びじゅつ)部員20人が、同市荒川藤戸の高速道路と県道が交わる立体交差点内の橋脚(きょうきゃく)部分に壁画(へきが)2枚(まい)を描(えが)きました。名付けて「南中美術部ミケランジェロ・プロジェクト」。夏休みを中心に17日間現場(げんば)に通い、みんなで協力して完成させました。
壁画制作(せいさく)は、NEXCO(ネクスコ)東日本青森管理事務所(じむしょ)の依頼(いらい)を受けて、環境(かんきょう)の美化と交通安全の啓発(けいはつ)のために行われました。1枚目の壁画は、縦(たて)3メートル、横7.5メートルの大画面に進行方向を指さすねぶたと花火、アスパム、八甲田丸の絵を描き、「止まらずに進んでください」と標語を入れました。2枚目は縦3メートル、横5メートルで、八甲田の樹氷(じゅひょう)の中でスノーボードやスキーをする人の絵とともに、「対向車に注意」と書かれています。
生徒たちは7月上旬(じょうじゅん)から校内で模造紙(もぞうし)に実物大の下絵を描き、夏休みから本格的(ほんかくてき)に壁画制作に取り組みました。壁画用のアクリル絵の具を使い、高い部分は足場に登って描きました。最終日の8月23日は、ローラーを付けた長い棒(ぼう)でニスを塗(ぬ)ったり、絵の具がはみ出した部分にやすりをかけたりして丁寧(ていねい)に仕上げをしました。
部長の加藤未来(かとうみく)さん(3年)は「普段(ふだん)は外で活動することはないし、毎年作っている文化祭の壁画の倍の大きさなので終わるか不安だったけれど、完成できて達成感があります。部員のみんなが結束しました」と笑顔。「車を運転する人が壁画を見て、事故(じこ)がなくなってくれればいい」と話していました。