会見で、まん延防止等重点措置の適用要請を明らかにする三村知事=24日午前11時48分

 三村申吾知事は24日、県内の新型コロナウイルス感染症の急拡大を受け、政府に対し青森県への「まん延防止等重点措置」の適用を要請したと表明した。県は感染拡大が突出している弘前市を適用対象地域に指定し、期間は27日から2月20日までを想定している。青森県が、まん延防止等重点措置の適用を要請するのは初めて。

 政府は25日に、青森県など18道府県への重点措置適用や、実施期間を決定する方針。県は弘前市内の飲食店に対する営業時間短縮要請などを検討し、25日の危機対策本部会議で具体的な対策を決定する。

 弘前市は21日に、県に対してまん延防止等重点措置の適用を申請していた。県は22~23日の県の専門家会議(書面開催)を経て、政府への適用要請を決定した。併せて24日から、青森県の感染レベル分類を5段階評価で2番目に厳しいレベル3(対策を強化すべきレベル)に引き上げた。

 重点措置の適用地域では、新型コロナの特措法に基づき、県が飲食店に時短営業や酒類の提供停止、会食時の人数制限などを要請する権限を持つ。イベント主催者への人数制限要請や、感染リスクが高い場所への外出自粛を住民に要請するなどの措置も可能となる。県は時短要請の対象など、具体的な措置の内容を25日に決定する。

 県内では1月中旬から感染者が急増。19日には過去最多となる284人の新規感染者が発表されるなど、連日100~200人台の感染者が判明している。中でも弘前保健所管内の感染拡大が顕著で、16~22日の1週間に同管内で判明した新規感染者750人のうち、県によると弘前市居住者は500人を超えた。これまで感染が目立っていた若い世代から、幅広い世代へと感染が広がっている。

 24日、県庁で会見した三村知事は「新規患者がこれまでにないスピードで増加している県内でも、弘前市は突出して感染が拡大し、非常に厳しい」と、対象を弘前市のみと判断した理由を説明。弘前保健所管内の地域で、弘前市が通勤や通学などの中心的機能を持っていることを踏まえ「他地域への影響を最小限に食い止める観点から、人と人との接触機会の低減を強力に推し進める必要がある」と述べ、協力を求めた。

 弘前市以外の市町村では、不特定多数が利用する県有施設の原則休館、県主催イベントの中止・延期、県立学校の部活動を週3日に制限するなど、20日から県が実施している感染防止強化策を引き続き行う。

 ▼まん延防止等重点措置 新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐための緊急事態宣言に準じる措置。2021年2月施行の改正特別措置法に新設された。首相が専門家の意見を踏まえ、都道府県単位で対象地域と期間を定める。知事は市区町村単位に範囲を絞り、飲食店に対して営業時間短縮などを要請・命令する権限を持つ。命令に応じない場合、20万円以下の過料を科すことができる。オミクロン株の急増を受け、十分な感染対策が確保された認証店にも酒類提供停止を要請できるよう対応を強化した。