18歳以下の子どもに1人当たり10万円を給付する政府の事業について、青森県内37市町村は全額現金で支給することが19日までの東奥日報調査で分かった。政府が当初方針とした、現金とクーポンを5万円ずつ支給する市町村は現時点でない。クーポンを避けた理由として、各市町村は支給遅れへの懸念や使いにくさ、手続きの煩雑さなどを挙げた。

 現金一括は青森市、弘前市、八戸市など23市町村、現金5万円を2回支給するのは、平川市など9市町村だった。

 黒石市、十和田市、蓬田村、大鰐町、三戸町は給付申請の手続きが不要な児童手当受給対象者ら(中学生以下)は5万円2回、申請手続きが必要な高校生などは現金一括と分けた。

 六ケ所村は、児童手当受給対象者を5万円2回とし、他の対象者は検討中。所得制限を設けない南部町は、県内で最も早く17日にまず5万円を給付。残り5万円は現金にするか、クーポンにするか検討している。野辺地町は未定で近く結論を出す。

 現金支給の理由は「一括」「5万円ずつ2回」の各市町村とも、ほぼ共通する。多くがスピードを重視した。県内で早々に現金一括支給を打ち出した五所川原市の佐々木孝昌市長は、「クーポンは迅速性に欠ける上、印刷などの事務作業が膨大」と指摘。同様にむつ市や今別町、蓬田村、田舎館村、六ケ所村、おいらせ町、五戸町なども、振り込み事務の効率化や作業上の負担を考慮したと答えた。

 八戸市の熊谷雄一市長は「『子どもファースト』の観点から、給付金を早急に支給することが子育て世帯の支援につながると考えた」と説明する。

 利便性を重視した自治体も多い。つがる市の倉光弘昭市長は「クーポン券は使途が限られ、市内に対象業者が少ない」と話した。

 「小さな村の事情も考えてほしい」と訴えた風間浦村や、平川市、深浦町、西目屋村、佐井村なども同様に店舗・業者数の少なさを挙げた。