塩越代表取締役(左)から東奥賞を贈られる受賞者。右から三村申吾知事の代理で県世界文化遺産登録専門監の岡田康博さん、漫画家の成田美名子さん、医師の町田光司さん=4日、青森市のホテル青森

 東奥日報社は4日、産業、学術・文化、社会福祉など各分野で活躍し、青森県の発展に功績のあった個人や団体に贈る「東奥賞」の贈呈式を青森市のホテル青森で開いた。本年度は、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録をけん引した縄文遺跡群世界遺産登録推進本部(本部長・三村申吾知事)、40年余り漫画界の第一線で活躍してきた漫画家成田美名子さん=青森市出身、1988年から県警察医を30年以上務めてきた医師町田光司さん(67)=青森市=の1団体2個人に贈った。

 縄文遺跡群世界遺産登録推進本部は、縄文遺跡群に関係する4道県と14市町の統括組織として2009年に設置。10年以上にわたり国内外の機運醸成や推薦書の作成を担った。今年7月に世界遺産登録を実現させ、「JOMON」の価値を世界に発信した。

 高校在学中にプロの道に踏み出した成田さんは、日本画の技法を取り入れた美しい作画や登場人物のひたむきな姿に定評がある。1980年代に発表した「エイリアン通り(ストリート)」が大ヒット。2001年に執筆を始めた「花よりも花の如(ごと)く」は、今年20年目を迎えた。

 町田さんは年間200件以上、遺体の検視や画像診断を行い、医学的見地から死因などを判定。その知見を学会や講演会で発表してきた。死因究明の技術向上に取り組むため、研究会も立ち上げた。外来や訪問診療を通して地域医療にも貢献している。

 贈呈式では東奥日報社の塩越隆雄代表取締役が受賞者に賞状とメダルを贈り、「それぞれの分野でたゆまぬ努力を積み重ね、著しい成果を上げられた。さらなる活躍を心から願う」とあいさつした。

 来賓の柏木司副知事(知事代理)は「皆さまの熱意と功績は県民の誇りであり、その活躍は、本県の文化の振興、福祉の向上に大きな力を与えている」と祝辞を述べた。

 世界遺産登録推進専門家委員会の菊池徹夫委員長、大手出版社「白泉社」の菅原弘文代表取締役社長、弘前市医師会健診センターの中村光男(てるお)所長がそれぞれお祝いの言葉を述べた。

 東奥賞は1948(昭和23)年、東奥日報創刊60周年と紙齢2万号を記念して東奥日報社が制定した県民顕彰。今回を含め168個人・91団体に東奥賞、9人に特別賞、7人に特別顕彰、2人に特別栄誉賞、1人に特別大賞を贈っている。