▼287歩
ママチャリやスポーツ用自転車が並ぶ「サイクルショップ西野」=地図(1)

 久須志神社をスタートし古川中学校の正面にある「サイクルショップ西野」をのぞくと、店員の西野剛さん(48)が自転車を修理していた。今年で開業53年になる店内には、定番のママチャリのほかスポーツ用の自転車がずらり。同店では近年、初心者向けのスポーツタイプの販売に力を入れ、自転車好きの裾野を広げようとしているのだとか。仕事以外でも常連客や近所の仲間と「浪通チャリ部」を結成し各地でツーリングを楽しんでいる西野さん。「健康づくりのために自転車に乗る人がもっと増えればいいね」と白い歯を見せた。

▼1031歩
「うちのカニはどれもおいしいよ」とPRする太田さん夫婦=地図(2)

 通り沿いを進むと、太田昭一さん(70)と温子さん(68)夫婦が営む活カニ専門店「大昭水産直売部」が見えてきた。浪館通りに店を構えて30年目を迎えるが、もともとはリンゴ農家だったという2人。冬場の副業としてカニを売っていたのが、昭一さんは「いつの間にか本業になっていた」と笑う。おすすめを聞くと「毛ガニにタラバガニに、トゲクリガニ、うちに置いてるのは何でもおいしいよ!」と胸を張った。

▼2301歩
タロットカードを広げて占う「ナマダー」の占い師=地図(3)

 ふと左手を見ると、「占」の一字が書かれた建物を発見。神秘的な雰囲気の占い店「ナマダー」に入ると、女性占い師(53)が迎えてくれた。浪館通り沿いの雰囲気や人の流れが気に入り、10年ほど前に店を開いたという。「占いの役割は、人生を見つめ直すきっかけをつくること。悩んでいる人たちが少しでも前向きな気持ちになれるお手伝いができれば」と話す。

 筆者も占ってもらったところ、今年は抜群に運気が上昇する1年とのこと。確かに最近自販機のくじがよく当たっている。

▼2853歩
同じ「花里」という名前の花屋と総菜屋が並んでいる=地図(4)

 少し進むと、右手に「花里」という同じ名前の花屋と総菜屋が並んでいた。花屋で店長の出町誠さん(63)にわけを尋ねると「夫婦でそれぞれの店を切り盛りしているんだよ」と教えてくれた。出町さんによると花屋は「はなさと」、総菜屋は「花里²」で「かりかり」と読む。両方の店を訪れ、仏壇用の花やおかずを買っていく人もいるといい「いつも来てくれるお客さんがいるのは、ありがたいことだね」としみじみと語った。

▼4328歩
「G.G.G」のマスター工藤さん。店内には自慢のアンティーク時計が並ぶ=地図(5)

 住宅街を散策して再び浪館通りへ戻り、カフェ「G.G.G」で一休みすることに。店内にはマスターの工藤大さん(67)が趣味で集めた、100年以上前の古時計が所狭しと並ぶ。定期的にジャズライブも開いており「アンティークと音楽をみんなで楽しめる場所を作りたかった。好きな物に囲まれて、お客さんたちも来てくれて、最高だね」と工藤さん。なじみの客たちが続々訪れ、楽しげに談笑していた。

 どこか懐かしい雰囲気が漂う浪館通りは、人と人とのつながりが深い商店街だった。