衆院選中盤の24日、与野党9党首はテレビ番組に出演し、外交・安全保障を巡り論戦を交わした。岸田文雄首相(自民党総裁)は、弾道ミサイルを相手国領域内で阻止する「敵基地攻撃能力」の保有は選択肢の一つだと指摘。立憲民主党の枝野幸男代表は、中国や北朝鮮の軍備増強を背景にした日本の防衛費増額をけん制した。

 首相はNHK番組で、各国のミサイル技術は進化しているとし「国民の命や暮らしを守れるのか考えなければいけない」と述べた。枝野氏は、自民党公約の政策集に「国内総生産(GDP)比2%以上も念頭に防衛関係費増額を目指す」と明記されたことに関し、防衛装備品の購入費が高すぎるなどと主張。「規模より中身が問題だ。金額ありきでなく、めりはりをつけるべきだ」と疑問を呈した。

 公明党の山口那津男代表は、防衛費はGDP比1%前後を保ってきたとし「いきなり倍増は国民の理解を得られない」と語った。

 中国が強める海洋進出に関し、枝野氏はフジテレビ番組で「さすがにやり過ぎだ。日米同盟を強化し、毅然として臨む」と述べた。共産党の志位和夫委員長はNHK番組で、沖縄県・尖閣諸島周辺での領海侵入を巡り「外交により、国際世論で中国を包囲していくことが大事だ」と訴えた。

 日本維新の会の松井一郎代表は「中国共産党の体質に対し、日米など同じ価値観の国々が協力して毅然たる態度を示すべきだ」とした。国民民主党の玉木雄一郎代表は、軍事転用可能な新技術を日米で協力し、守っていくとの考えを示した。

 れいわ新選組の山本太郎代表は「米中対立の最前線に日本が躍り出てはいけない」と慎重対応を唱えた。社民党の福島瑞穂党首は、敵基地攻撃能力の保有は憲法違反だとして反対を明言。「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」の立花孝志党首は「防衛費は強化すべきだ」と話した。

(共同通信社)