思いやる気持ちの重要性を語る新津氏

 東奥情報懇談会10月例会が21日、青森県青森市のホテル青森で開かれ、日本空港テクノ・環境マイスターの新津春子氏が「世界一清潔な空港をめざして~どんな仕事でも心を込めることが大切~」と題して講演した。新津氏は「(人やものへの)思いやりの気持ちがないといい仕事はできない。全ての業界に通用する考え」と強調した。

 新津氏は中国・瀋陽市生まれ。長年清掃業務に携わり、2013年に英国の航空格付け会社が羽田空港を「世界一清潔な空港」に選出。空港の高評価を支える立役者的な存在として多くのメディアで取り上げられている。

 新津氏は中国での困窮した生活が、17歳で来日した後に激変したと紹介。「人民服しか持っていなかったのが、欲しいものが次々出てきて初めの10年間休まず働いた」と話した。懸命に取り組んだ清掃業務は、クリーニングの技能競技での経験をきっかけに徐々に変化。技術以外に清掃中の気配りや道具への敬意など目を配る部分が加わったという。

 15年に出演したNHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」についても触れ、1カ月密着取材する入社5年目の担当者の懸命な姿に「この人こそプロフェッショナルだと思った」と新津氏。担当者の上司に手紙を書き、高く評価したとの裏話を紹介した。

 新津さんは「余裕がなかったり、手柄を横取りしたりする上司が多く、部下の人の良さがなかなか社長まで届かない」と指摘。その上で「優しくなると自分に余裕が生まれ、他人をよく見ようとする行動につながる」と話し、自身も次世代の育成に注力するとした。