青森県は1日、県内で新たに133人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日当たりの感染者数としては、過去最多となった8月26日の139人に次ぐ規模。入院者数は最多の142人、病床使用率は47.0%に上昇し、感染状況を示す国の指標でステージ4(爆発的感染拡大)の50%が目前に迫った。八戸市を中心に、市中感染の様相が収まる気配は見えず、専門家は医療逼迫(ひっぱく)の緩和に向け「感染を抑えることができるのか、この1週間ほどが大きなヤマ場」と指摘している。

 1日は八戸、青森の両市と弘前保健所管内で新たなクラスター(感染者集団)が1件ずつ発生した。

 八戸市の新規クラスターは職場。1日までに感染が確認された同市と三戸地方保健所管内の20~30代男性5人は同じ職場で働き、移動や食事などの行動を共にすることがあったという。同クラスターの感染者数は関連1人を含めると6人。同市の新規感染者数は75人に上り、1日当たりの感染者数としては8月26日の92人に次ぐ規模。検査スケジュールの関係で結果判明が集中したためで、市では、全体の感染者数は徐々に減る傾向にあるとみている。

 弘前保健所管内では、私立中学校の運動部活動で、系列の高校を含めた生徒計9人のクラスターが発生。内訳は中学生5人と高校生4人。中学校の部員1人は8月に県外で開催された全国大会に出場。大会後の25日に発熱を訴え、26日に陽性が判明。生徒・教職員44人に検査を実施した結果、同じクラスの4人と、同じ運動部の高校生4人の感染が1日に分かった。全国大会と感染の因果関係について、県総務学事課は「保健所からは特に聞いていない」としている。

 青森市のクラスターは飲食店。これまで陽性が確認された40~60代の男女4人に加え、市内の20代女性1人の感染が判明した。

 全体の新規感染者133人のうち感染経路不明は29人。人口10万人当たりの1週間の新規感染者数は東奥日報の試算で54.3人と最多を更新した。8月に県内で判明した感染者のうち新たに175人から、感染力の強いデルタ株とみられるL452R変異株が検出された。

 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「完全に病床を埋めなければいけない状況までには至っていない」としつつ、今後も新規感染者が100人を超える状況が続く可能性に言及。市中感染への警戒を県民に訴えた。