青森県は30日、八戸市で飲食店を中心に新型コロナウイルス感染が拡大していることから、同市中心街で酒類を提供する一部の飲食店に対し、営業時間を午前5時~午後8時以内に短縮するよう要請した。期間は9月1~12日の12日間で、県の試算では、対象は最大800店。時短に応じた店舗には、過去の売り上げ実績に応じて協力金を支給する。時短要請は新型コロナ特措法に基づき、県内では今年4月に行った青森市本町周辺に続いて2例目。

 八戸市では盆明け以降感染者が急増。21~28日の県全体の新規感染者のうち、55%を同市保健所管内が占める。県は、市から時短要請実施の要望を受け、30日、専門家会議で医師らの意見を聞き、危機対策本部会議で決定。9月1日から実施する感染拡大防止の緊急対策に今回の要請も組み込む。

 危機対策本部会議後の記者会見で三村申吾知事は「緊急対策を徹底して感染者が減少局面になるよう全力を尽くす。それでも厳しい状況になったら、まん延防止等重点措置もためらわず国に要請する」と述べた。

 時短営業の対象区域は、八戸市中心街で飲食店が多数立地する岩泉町、大工町、鷹匠小路、朔日町、寺横町、長横町、三日町、六日町。30日、八戸市庁で会見した小林眞市長は「感染状況を踏まえ、区域を少し広めに設定した」と説明。区域外の飲食店や食材納入業者などの売り上げ減少も懸念されることから、市独自の新たな経済対策を検討している。

 対象店舗は、食品衛生法上の営業許可を受けて酒類を提供する飲食店。区域内で営業許可を受けている店舗は約800店だが、酒類を提供している店舗数を正確に把握できないため、県は800店分の協力金を予算措置した。

 協力金は前年度か前々年度の売上高に応じ日額2万5千~20万円。対象期間中は毎日協力することが条件だが、準備期間が必要な店は遅くとも3日から時短を開始する。通常の営業時間が午前5時~午後8時の範囲内の店は対象外。

 協力金は約8割を国が負担し、残りの県負担分を合わせた全額を県が市に補助金として交付する。県は30日、協力金給付事業とワクチン広域集団接種の関連経費6億9685万円の2021年度一般会計補正予算を専決処分した。