小中学生が学芸員になりきって縄文(じょうもん)遺跡(いせき)などを案内する「学芸員なりきりツアー」が、青森市内で行われました。参加した同市の小学5年生から中学3年生11人は、同市野沢の国史跡(くにしせき)・小牧野遺跡などでお客さんをガイドし、縄文の魅力をアピールしました。
ツアーは、青森県などが目指す「北海道・北東北の縄文遺跡群(ぐん)」の世界遺産(いさん)登録に向けたムードを盛(も)り上げようと、同市の青森中央高校青少年赤十字部を中心とした高校生でつくる実行委員会が企画(きかく)しました。必要なお金は、インターネットを通じて資金(しきん)を募(つの)るクラウドファンディングで寄付(きふ)を呼(よ)び掛(か)けました。
ツアーは2日間。参加した小中学生は資料館(しりょうかん)見学や土器作りを体験し、最終日は小牧野遺跡でガイドに挑戦(ちょうせん)。「この石は縄文人がこの場所に運んだんですよ」「小牧野遺跡の縦(たて)横交互(こうご)の列石は全国的にも珍(めずら)しいんです」などと、身ぶり手ぶりを交えながら丁寧(ていねい)に説明しました。
大野小学校6年の佐藤(さとう)陸斗(りくと)君(11)は「周りの人にも助けてもらっていいツアーができた」、浪打中2年の牧(まき)泉希(みずき)さん(13)は「今まで知らなかった縄文の文化を知ることができて楽しかった」と笑顔(えがお)でした。実行委の代表で、ツアーを考えた青森中央高校3年の児玉(こだま)和奏(わかな)さん(17)は「世界遺産登録を目指すには、純粋(じゅんすい)に感じた縄文の魅力(みりょく)を伝えていくことが大切。子どもたちが中心になって盛り上げてほしい」と話しました。