青森県は4日、7~8月に県内で確認された新型コロナウイルス感染者のうち28人から、感染力が強い「デルタ株」とみられるL452R変異株を検出したと発表した。県内感染者に占める割合は、推計値で少なくとも7月は32%、8月は44%に。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「感染力の強さから、8月中には完全にデルタ株へ置き換わる状況にある。感染が急激に増加する危険性が非常に高まっている」と警鐘を鳴らした。

 4日発表の28人を加え、県内でのデルタ株(L452R変異株)の検出例は累計で36人となった。3日まではデルタ株の県内感染割合が7月感染者の10%(推計)だったが、4日発表の検出分を踏まえ割合が大きく増加した。8月感染者からは初めて検出された。

 県内でも、既にデルタ株が関連するクラスター(感染者集団)が複数発生しているという。若年層への感染が目立つようになり、40~50代など従来よりも若い世代で、酸素投与が必要な中等症になる事例も現れている。

 大西医師は「経路不明の感染が県内全域で数多く起こり、これまでの様相と異なっている。クラスターを抑えるだけでは追いつかないような、厳しい状況」と現状を説明。さらに「デルタ株への置き換わりは思ったよりも早い。若い世代の感染が多いため、夏休みが終わってから学校で感染が増大する懸念がある」と話した。

 予防に向け大西医師は、マスク着用やソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保、人が集まる機会を減らすなどの従来対策の継続を訴えた。ワクチンについても「デルタ株は感染・発症予防効果がやや落ちるが、重症化予防の効果はしっかりある。接種は進めていくべきだ。接種完了後も個人の防御は必要」と強調した。