青森県は29日、県内で新たに25人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日の新規感染発表が20人台となるのは7月20日以来。八戸市の小学校では新規クラスター(感染者集団)が発生した。県内の感染確認累計は2661人。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は東奥日報の取材に「ここ数日、関東地方など県外系統の感染者や経路不明の感染者が増えている。全国の感染波及状況と関連する部分がある」と指摘し、今後の感染拡大を懸念した。

 県や八戸市によると、7月29日発表の10歳未満~10代の6人と、28日までに感染確認済みの10代1人の計7人=いずれも性別非公表=は、クラスターが発生した小学校の児童。このうち5人は同じクラスに所属している。同居人や知人ら関連も含めたクラスターの感染者は14人に上っている。

 八戸市教育委員会によると、この小学校は21日まで教育活動を実施し、22日から夏休みに入っている。県や市は夏休み前の教育活動で感染が広がったとみているが、現時点で感染経路は不明としている。小学校は28日以降予定していた保護者面談を延期し、部活動を当面中止とした。

 八戸市庁で記者会見した小林眞市長は、夏休み中の児童生徒の過ごし方について「感染予防対策をしっかり取りながらの行動をお願いしたい。その上で、できる限り自由な時間を過ごしてほしい」と述べた。

 29日発表の感染者のうち、三戸地方保健所管内3人(10代性別非公表2人、30代男性1人)と八戸市の20代男性1人の計4人は、関東地方で確認された陽性者の濃厚接触者。県外の20代男性は関東地方居住で、7月下旬に青森県へ移動してきた後に発症し、八戸市保健所の検査で感染が判明した。

 このほか7人(弘前保健所管内3人、青森市2人、上十三保健所管内と五所川原保健所管内各1人)は感染経路が分かっていない。

 県内の1日の感染発表者数は、5月29日に25人となった後、20人台を下回る日が続いていた。

 大西医師は今後の見通しについて「県外系統の感染者や、県内感染者数の規模が増える傾向は続くのではないか。より感染力が強いデルタ株への置き換わりや、県内での市中感染が広まっていく懸念がある」と語った。