青森県東通村が、東京電力や東北電力など村内で作業に従事する大規模事業所の社員を対象に、村独自で新型コロナワクチンを接種する計画を進めていることが21日、分かった。大規模事業所の社員らは県境を越えて村を往来する機会が多いことから、村はワクチン接種をすることで村民の安心につなげたい考え。

 接種対象は、東電東通原子力建設所、東北電東通原発、三菱マテリアルセメント事業カンパニー青森工場、日鉄鉱業尻屋鉱業所に従事する社員や協力会社社員計約千人。村に住民登録がなくても対象となる。東北電などは村診療所の医師が産業医になっている。電子カルテで既往症などを把握しているため、スムーズに接種を進めることができると判断した。

 それぞれの事業所単位の人数では職域接種の基準となる千人に満たず、医師の確保も困難なことから村が体制を整えた。

 8月下旬から村保健福祉センターで始める64歳以下の村民向け集団接種と同じ日程に組み込む。村は今後、国や県に対し、ワクチンの早期配分と安定的な供給を求める。64歳以下の2回接種完了は10月第1週を予定している。

 畑中稔朗村長は取材に「村外から往来する人と接する機会が多い事業所の人たちにワクチンを接種し、感染リスクを抑えたい。それが村民の安全を守ることにつながる」と話した。