青森県八戸市は9日、市内の医療機関が高齢者を対象に実施した新型コロナワクチンの個別接種で、誤って薄めるための生理食塩水だけを6人に注射したと発表した。看護師が使用済みの空のワクチンの瓶に生理食塩水を注入し、それを注射器に移して使用したのが原因。健康被害の報告はないという。

 市によると、同医療機関は4日、12人にワクチンを接種。終了後にワクチンの瓶が1本(6人分)余っていることに気づいた。調べたところ、同じトレーに使い終わったワクチンの容器とワクチンが入っている容器が一緒に置かれていて、看護師が誤って空の容器1本に生理食塩水を入れたという。

 本来使うはずだったワクチンは解凍後の使用期限を過ぎたため、廃棄された。誤接種の該当者が特定できないため、後日12人全員の抗体検査を行い、結果が陰性となった人に改めてワクチン接種を行うとしている。

 ワクチン接種は、原液が入った瓶に生理食塩水を加えて薄め、注射器に移して行う手順となっている。同医療機関は市に対し、看護師間の引き継ぎや作業手順の確認が不十分だった-などと説明したという。

 市保健予防課の佐々木誠課長は「今回の事案を重く受け止め、接種を行う医療機関に同様の事案が発生しないよう注意喚起し、安全な接種体制を整えたい」と述べた。