青森県は9日、新型コロナウイルスで経営が悪化している中小事業者の事業継続支援のため、1社当たり最大60万円を給付する県独自の支援策を発表した。宿泊費補助とクーポン券で1泊最大7千円を補助する新たな県民向け宿泊キャンペーンも実施する。14日開会する定例県議会に、両事業費を盛り込んだ総額124億4871万円の補正予算案を提出する。

 事業継続支援金は、県内に事業所がある中小企業と個人事業主が対象で、1事業者当たりの給付額は法人60万円、個人は30万円。今年6月までの半年の間に、連続する2カ月の事業収入が、前年か一昨年の同期比で3割以上減少し、事業継続プランがあることが条件。1万社への給付を想定し42億9053万円を計上した。県は県議会での議決を経て、7月下旬から申請受け付けを開始したい考え。

 宿泊キャンペーンは、停止中の国の「GoTo トラベル」代替支援策を活用。県内施設への宿泊料金を半額(上限5千円)に割り引くとともに、観光施設などで使える2千円分のクーポンを配る。ともに39万人泊が目標。三村申吾知事が、県内の新型コロナの感染状況を示す指標がステージ2(漸増)以下であると判断したら事業を始める。

 このほか、宿泊事業者の感染防止対策の補助事業を拡充する。補助率は4分の3で、30~49室の施設は上限450万円、50室以上は750万円。400万円を上限とする既存の補助事業を活用している場合は、新規事業との上限差額分を追加補助する。

 三村知事は9日の記者会見で「コロナの影響は業種全般にわたっている。事業継続を支えることで雇用(の維持)にもつながる。宿泊キャンペーンは感染状況が落ち着かないと発動できないが、観光事業者と一緒に再生させていくという意思を示した」と述べた。

 今回の補正予算は全額が新型コロナ対策経費。2021年度一般会計予算額は7322億1576万円で、前年同期比1.7%減。補正予算の財源は、国庫支出金113億1047万円に加え、財政調整基金を11億3824万円取り崩す。21年度の基金取り崩し額は、2度の専決処分を含め計13億6992万円となる。21年度末の基金残高見込み額は約131億円。