記者会見で、2年連続の弘前ねぷたまつり中止を発表する桜田市長=27日午前、弘前市役所

 8月1~7日に予定していた弘前ねぷたまつりについて、青森県弘前市など主催5団体は27日、市役所で会議を開き、新型コロナウイルス感染防止策の徹底が難しいとして、まつりの中止を決めた。合同運行の中止は2年連続。一方で藩政時代から続く灯籠文化の継承が危ぶまれるとして、市は町内単位による独自のねぷた運行は制限せず、感染対策を取りながら制作・運行を行う団体に支援金を給付する方針を示した。

 まつりを主催するのは市、弘前商工会議所、弘前観光コンベンション協会、弘前市物産協会のほか、全てのまつり参加団体でつくる弘前ねぷたまつり合同運行安全会議。今年3月に2年ぶりのまつり開催を決めたが、大型連休後に弘前保健所管内で感染者が急増したことを受け、あらためて開催可否を協議した。

 会議後に記者会見した桜田宏弘前市長は「中止は誠に残念」とした上で「土手町や弘前駅前の合同運行は、掛け声やはやしが伴い、沿道に不特定多数の観覧者が集まることから、感染リスクを下げることは難しい」と説明した。

 合同運行安全会議が5月初旬までに行ったねぷた団体へのアンケートでは、全73団体のうち十数団体が不参加と回答し、40を超える団体が参加を決めかねていると答えたという。

 市は6月中にねぷた制作・運行時の感染対策をまとめたガイドラインを作成。それを守って文化継承に取り組む団体には、活動費用の一部を支援する方向で検討している。東奥日報取材によると、既に複数の団体が町内単位でねぷたが運行できるか検討を始めている。

 弘前ねぷたは来年、合同運行として最も古い記録が残る1722(享保7)年から300年の節目を迎える。桜田市長は「来年こそはまつりを開催しないといけない。そのために今は新型コロナワクチン接種に力を入れたい」と語った。