会見で県内の感染状況を説明する大西医師(右)、奈須下部長(左)=16日午後、県庁

 青森県は16日、県内で新たに13人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。青森市では、12~13日発表の飲食店クラスター(感染者集団)2件と連鎖し、3店目の飲食店クラスターを確認。県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は「市中感染の可能性が高い」との見解を初めて示した。県は青森市の本町周辺で4月以降、酒類を提供する飲食店を利用し、症状がある人や感染の不安がある人に対して、最寄りの保健所へ連絡するよう呼び掛けた。

 大西医師は会見で「感染経路が追えないまま他の人にうつり、一定の地域の中で感染がつながってしまっている。おそらく積極的疫学調査では追い切れない」と市中感染の状況を解説した。一連のクラスターでは青森市だけでなく、弘前保健所管内や五所川原保健所管内にも関連する感染者が確認されているとして、今回の呼び掛けは全県的なものだと訴えた。

 青森市では12~13日、二つの飲食店クラスターが確認されている。県と市は、16日判明の飲食店クラスターと合わせて、この3店舗は(1)接待を伴わない小規模な店(2)夜遅くまで営業(3)酒類を提供する-点で共通し、いずれもバーだと初めて公表した。

 陽性が判明している利用客または従業員の中には、クラスターが発生した店舗の複数に関係する人がいる。県によると、これらの陽性者は今回の3店舗を含めて、少なくとも同様の飲食店13店への出入りが確認されている。県は、クラスターの飛び火が感染拡大を招いたとみている。

 県健康福祉部の奈須下淳部長は「青森市内では今後、他の店でも感染拡大の懸念がある。重大な警戒が必要」と危機感を示した。小野寺晃彦市長は会見で「複数店舗や深夜までの飲食はしないよう注意して」と強調した。

 16日は、飲食店クラスター3件と関連する青森市の青森慈恵会病院のクラスターでも、新規感染者2人を確認。同病院は、これまでに職員2人と入院患者7人の陽性が判明したとホームページで公表した。青森市の「ゆきわり会」の障害者施設も合わせた一連のクラスター5件の感染者は、関連も含め計179人に上った。

 16日の新規感染確認者の保健所管内別内訳は、青森市12人、上十三1人。県内の感染確認累計は1273人となった。