「世界に挑戦する鍛冶職人に」「社交ダンスの普及発展に努める」「自分に恥じない小説を」―。23日に行われた第6回東奥文化選奨贈呈式では、受賞者の鍛冶職人・吉澤剛(ごう)さん、ダンサーの増田大介さん、小説家の呉(ご)勝浩さんが、支えてくれた家族らへ感謝し、さらなる飛躍を誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 吉澤さんは、自身が日ごろ心に刻む宮本武蔵の名言「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」を挙げ「今回の受賞は、より一層精進せよとの武蔵からのエールでもあると思う。ますます技術に磨きを掛け、世界に挑戦できる鍛冶職人として成長していきたい」と決意を示した。
 祝辞では吉澤さんの父で、弘前市の二唐刃物鍛造所社長の俊寿さんが「入社以来、職人の中でもまれ、いまはリーダーとして打ち込んでいる。受賞は、若い世代が次を担うために頑張れというエールと思う」と語った。
 増田さんは今月上旬の国内大会も制し、世界大会出場を決めたばかり。「これからも感謝の気持ちを忘れず、1人でも多くの人にボールルームダンス(社交ダンス)を見て、踊って、楽しんで、最後に感動してもらえるよう素晴らしさを伝えていきたい。青森のためにできることがあれば全力で努める」と意気込んだ。
 八戸市で社交ダンス教室を主宰する母優子さんは祝辞で「夫とともに55年間、チャンピオンを出すことを目指して活動してきたが、大介が世界にはばたけるようなダンサーとなり、世界一幸せな母親と感じている」と喜んだ。
 ミステリー小説を描く呉さんは「人が殺されたり、ひどい目に遭ったりする作品を描く私が果たして受賞してもいいのか」と苦笑。「表現の自由は最大限確保されていてほしい。一方で私自身は守らなくてはいけない一線があると思いながら日々書いている。この先も自由に、不穏に、自分に恥じないよう励む」と力を込めた。