東奥文化選奨を受賞した(左から)呉勝浩さん、増田大介さん、吉澤剛さん=23日午前、青森市の東奥日報新町ビル

 東奥日報文化財団(理事長・塩越隆雄東奥日報社代表取締役)は23日、第6回東奥文化選奨の贈呈式を青森市の東奥日報新町ビルで行い、鍛冶職人の吉澤剛(ごう)さん(34)=弘前市、ダンサーの増田大介さん(39)=八戸市出身、東京都在住、小説家の呉(ご)勝浩さん(39)=八戸市出身、大阪市在住=の活躍をたたえた。

 贈呈式には同財団の理事や評議員のほか県内の文化関係者ら約30人が出席。塩越理事長が3人に表彰状と金一封、トロフィーを手渡した。

 塩越理事長は「各分野でのさらなる飛躍と若い世代への大きな励みになることを期待します」とあいさつ。来賓の三村申吾知事(柏木司副知事代読)が「今後も人々の心に感動や希望を届ける文化芸術を支えてください」と祝辞を述べた。

 吉澤さんは、藩政時代から伝わる「津軽打刃物」の伝統と技術を受け継ぐ刀鍛冶の名門「二唐刃物鍛造所」の8代目。「暗紋」と呼ばれる美しい模様を加えた和包丁など独自性の高い作品は海外からも評価を得ており、次世代の匠(たくみ)として注目されている。

 増田さんは、塚田真美さんとのペアで2020年、社交ダンスのバルカーカップ統一全日本ダンス選手権ラテンアメリカ部門を制するなど、数々の大会で優勝を重ねている。チャチャチャやルンバなどラテンを得意とし、日本を代表するダンサーとして社交ダンスの普及発展に貢献している。

 呉さんは、社会問題を扱った硬派ものを中心に推理小説界に次々と話題作を発表。19年に直木賞候補作になった「スワン」は、20年に吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門を受賞。2月には新作「おれたちの歌をうたえ」(文芸春秋)が刊行された。

 選奨は、芸術・文化の分野で輝かしい実績を挙げている新進気鋭の作家・表現者で、将来的に青森県の芸術・文化の普及・振興に大きな貢献が期待される青森県在住者や出身者らに贈る。2月の同財団の理事会で3氏に決定した。