三沢(みさわ)市に県内唯一(ゆいいつ)の中学生ホッケーチーム「三沢市中学生ホッケークラブ」があります。氷の上で行うアイスホッケーは八戸市などで盛(さか)んですが、グラウンドや芝生(しばふ)でプレーするホッケー(フィールドホッケー)の選手はとても少ないため、三沢市堀口(ほりぐち)中と三沢一中の混成(こんせい)チームをつくり、練習に汗(あせ)を流しています。
選手が少ない三沢市クラブですが、今年は女子が東北代表の一つになる活躍(かつやく)ぶりで、8月に京都府で開かれた全日本中学生ホッケー大会に出場しました。三沢市クラブが全国大会に出場したのは初めてです。
女子のキャプテンを務(つと)めるのは、ゴールキーパーの浪岡栞奈(なみおかかんな)さん(堀口中1年)です。キーパーは、相手選手が「スティック」と呼(よ)ばれる道具で打ち込(こ)んでくる硬(かた)いボールを防(ふせ)ぐため、厚(あつ)いクッションが入った防具を身に着けています。
試合では、攻撃(こうげき)や守備(しゅび)の指示(しじ)を出すこともキーパーの大切な仕事。浪岡さんは「大声を出すのは苦手だったけど、みんながパスをつないで得点できると、とてもうれしい」と話してくれました。
小学生の全国大会にも出場した経験(けいけん)がある立花清香(たちばなさやか)さん(三沢一中1年)は「大きな大会は、いつもよりプレッシャーを感じる。声を出して、しっかり連係プレーできるようにしたい」と、試合への心構(こころがま)えを語っています。
8月の全国大会は予選で敗れたため、次の目標は決勝トーナメント進出です。選手たちは放課後、練習場所の堀口中グラウンドに集まり、日が暮(く)れた後もナイター照明の下で、一生(いっしょう)懸命(けんめい)練習を続けています。
現在(げんざい)のホッケーは19世紀ごろイギリスで始まり、世界各地に広まったといわれています。青森県では、1966年に全国高校総体(そうたい)が開かれたことがきっかけになり、三沢高校に最初のチームができました。三沢市内の学校では小学生2、中学生1、高校生1のホッケーチームがあります。