青森県は5日、新型コロナウイルスの変異株が県内で初めて確認されたと明らかにした。変異株が見つかったのは、県内で1月に発生した感染源不明のクラスター(感染者集団)の1人。軽症だった患者で既に退院した。県は「このクラスターは変異株だったと推測されるが、もう収束している。変異株が拡大する方向にはない」としている。

 今回確認された変異株は、国立感染症研究所が2月18日に発表した起源不明のタイプ。関東で90例以上確認され、免疫やワクチンの効果が弱まる恐れもあるため、感染研などが現在詳しく調べている。

 県内初確認の変異株は、昨年11月25日~今年1月28日に抽出した感染者35人の検体を県が感染研に送り、遺伝子解析を依頼したところ検出された。今月2日に回答があった。1回目のサンプル抽出(昨年10月12日~11月24日の感染者26人)では確認されなかった。

 今回の変異株の感染者に、この変異株が多く確認されている関東への滞在歴や海外渡航歴がないことから、県は何らかの経路で関東から県内に1月に持ち込まれ、変異株によるクラスターが発生した-とみている。

 感染者の年代や性別、クラスターが発生した保健所管内などについては非公表。県は既に収束していることなどを理由としている。

 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は取材に対し「確認された変異株は感染力が強い特徴はないとされるが、まだ判然としない部分もある。今後もスクリーニング検査を続け、特徴などを注視する必要がある」と述べた。

 感染研によると、この変異株は、感染力が強いとされる英国型や南アフリカ型、ブラジル型とは異なり、「E484K」と呼ばれる変異のみを持つ新たなタイプ。2月2日までに空港検疫で2件、関東全域で91件が確認されているが、起源不明で、まだ名称もない。