横浜町の横浜小学校(繁在家康文(はんざいけやすふみ)校長)の児童16人と先生を含(ふく)む大人8人が8月19日、横浜小学校体育館で、初めての住民参加型演劇(えんげき)「銀河(ぎんが)鉄道の夜」(原作・宮沢賢治(みやざわけんじ))を上演(じょうえん)しました。プロの劇団(げきだん)の演出家(えんしゅつか)たちから指導(しどう)を受け、14日に台本を渡(わた)されてから、たった5日間の稽古(けいこ)で舞台(ぶたい)に立ちました。2回の公演はそれぞれ200人以上の観客が集まり、児童たちは緊張(きんちょう)しながらも堂々と役を演じました。
横浜町は、優(すぐ)れた劇作家・演出家で東京芸術(げいじゅつ)大などの特任(とくにん)教授(きょうじゅ)も務(つと)める平田オリザさんと交流があります。数年前からは、平田さんが率(ひき)いる劇団「青年団」の演出家田野邦彦(たのくにひこ)さんが町を訪れて、児童たちに演劇の楽しさを教えてきました。
今回の公演はその成果を披露(ひろう)する機会。劇は横浜町らしさを取り入れて、主人公が訪(おとず)れる星座(せいざ)を「ホタテ座」にしたり、町のマスコットゆるキャラ「なっちゃん」をみつばちの妖精(ようせい)役で登場させたりしました。
ジョバンニ役で出演した佐藤優芽(ゆめ)さん(5年)は「途中(とちゅう)、せりふを忘(わす)れて頭が真っ白になったけど、頑張(がんば)って思い出せた。演劇への興味(きょうみ)が強くなった」と充実(じゅうじつ)した表情(ひょうじょう)でした。
共演の女優(じょゆう)から刺激(しげき)を受けた人もいました。小原杏音(あんね)さん(同)は「せりふをただ言うだけでなく、女優さんをまねて、体の動きも加えたらうまくいった」、菊池美羽(みう)さん(同)も「女優さんがすごくうまくて、自分でできる範囲(はんい)で近づけるように頑張った」と、プロと同じ舞台で素晴(すば)らしい経験(けいけん)を積みました。