県内でプロ野球1軍戦(ぐんせん)を見るという夢(ゆめ)が、ついにかないました。県内29年ぶりの1軍戦・楽天対オリックスが6月28日午後6時、弘前市はるか夢球場でプレーボール! 客席をほぼ埋(う)めた1万3千人以上の観客は力強い一投一打に歓声(かんせい)を上げ、風船飛ばしなどを球場一体で楽しみました。試合はホームランが3本も飛び出し、県内ファンが多い楽天が3対2で勝ちました。
試合開始の数時間前から球場は人々でにぎわい、まるでお祭りのよう。弘前市石川地区の少年野球チーム「石川SBC」の木村聡一郎(そういちろう)君(石川小6年)は「プロの試合はワクワクする」、西澤(にしざわ)朝陽(あさひ)君(同)は「(球場の)迫力(はくりょく)がすごい」、三上〓未(ゆうき)君(同)(「〓」は「示」の右に「右」)は「初めてのプロの試合は最高」と大喜び。相馬功太郎(こうたろう)君(同)は「銀次選手みたいにヒットを打ちたい」とあこがれの選手に刺激(しげき)を受けていました。
試合は楽天のペゲーロ選手が一回裏(うら)、レフトにホームランを打って先制(せんせい)。その瞬間(しゅんかん)を見た青森市の稲葉(いなば)達哉(たつや)さん(新城中2年)は「ホームランが気持ち良かった」とにっこり。「県内でプロ野球を見ることができて、とてもうれしい。またやってほしい」と喜びと期待を口にしました。
「とおる頑張(がんば)れ」と大きな声援(せいえん)を浴びたのが、楽天の細川亨(とおる)捕手(ほしゅ)(平内町出身)。守備(しゅび)では投手陣(じん)を上手にリードし、攻撃(こうげき)では3打席目にライト前ヒットを打ちました。
今回の1軍戦は、弘前市や市内野球団体(だんたい)などが協力し、球場整備(せいび)や、楽天との関係づくりなどに努めてきたから実現(じつげん)しました。弘前市などは今後も、1軍戦開催(かいさい)を楽天やほかの球団(きゅうだん)に働き掛(か)けていきます。