青森市役所を訪れ、小野寺市長(前列中央)と記念写真に収まる青森山田高校サッカー部の選手たち

 青森市役所本庁舎を訪れた青森山田高校サッカー部の選手や黒田監督が、小野寺晃彦市長とやりとりした内容の要旨は次の通り。

 市長 得点王の安斎選手に、一番印象に残ったゴールをうかがいたい。

 安斎 決勝戦で取ったゴール。相手チーム(山梨学院)のGK熊倉が中学時代(編注・FC東京U-15深川に所属)のチームメートだったので。準決勝が終わって決勝の対戦相手が決まった瞬間から、絶対ゴールを取りたいと思っていたし、(スコアが)1-1で、誰かが点を取らなければいけないという状況の中で、自分が熊倉から点を取ることができたのが印象に残っている。

 市長 早稲田大学に進学すると聞いているが。

 安斎 サッカー部に入って、4年間プロを目指して頑張る。今回の選手権のように、多くの人に感動を与えられる選手になりたい。

 市長 青森市出身の秋元選手。全国から選手たちが集まってくる中でセンターバックのレギュラーを務めた。青森で学んだことが、どのように選手権で生かされたのか教えてほしい。

 秋元 小学生のころ(編注・青森福田サッカースポーツ少年団に所属)は青森山田の存在がすごくて、僕自身は絶対スタメンにはなれないと思っていた。青森山田中に進学してからもレベルの高さに圧倒され、試合のメンバーに入れなかった。それが悔しくて。中学校が全てではないと自分に言い聞かせて、高校では絶対に選手権に出るんだという強い思いでやってきた。

 市長 弘前市出身の藤原選手とセンターバックを組む姿を見て、私も弘前市の桜田市長と一緒に頑張らなければという思いになった。新潟県の大学に進学するということだが、今後どんな選手になりたいか。

 秋元 高校では(藤原)優大の相方と言われることが多く、自分のことを知られることが少なかった。大学では、優大を超えるセンターバックになりたい。

 市長 2年生の松木選手。今回は10番を背負ったが、去年の選手権との違いはどんなところにあったか。

 松木 個人的な違いは、責任感。1年生の時はすごく伸び伸びとプレーできていたが、2年生になってチームを勝たせなければいけないという責任感が生まれた。難しい戦いにはなったが、このような準優勝という結果を青森に持って帰ることができて良かった。

 市長 来季に向けて抱負を。

 松木 この2年間準優勝という結果に終わったので、自分たちの代では優勝という結果を青森に持ち帰れるよう、妥協することなく、精いっぱい努力する。これからも、しっかり応援してもらえればと思う。

 市長 新チームの主将は決まっているのか。

 黒田 4月に正式に決めるが、多分(松木選手が)なる予定。立候補は、今のところ一人なので。反対者はいないと思う。

 市長 松木選手の左足首のけがの状況はどうか。

 松木 リハビリをしているが、もう大丈夫。

 市長 藤原選手は選手権に3度出場した。それぞれの年で違うところは。

 藤原 今年は責任感、緊張感が違った。負けたら3年間の高校サッカー人生が終わってしまうので。1、2年生の時は、緊張することなく伸び伸びとプレーできたが、今年は初戦や決勝で自分が硬くなってしまった部分があり、それがチームに影響したかもしれない。そういう意味でも、3年目の選手権の難しさを知ったし、自分もまだまだ未熟だと感じた。さらに成長できるように頑張りたい。

 市長 キャプテンシーについて、松木選手にアドバイスを送るとしたら。

 藤原 青森山田のキャプテンはすごく注目されて、難しいところがあるが、彼は強いメンタルや向上心があるので、あまり心配はしていない。細かいところにもこだわって、王座奪還に向けて後悔のないようにやってほしいと思う。

 市長 (J1)浦和レッズ内定ということで、どういう選手を目指したいか。

 藤原 今日からチームに合流させてもらうが、簡単な世界ではないと思う。プロサッカー選手になるという夢をかなえられたのも、たくさんの方々のおかげ。そういった方々に結果で恩返しできるように、一日でも早くピッチに立てるように頑張りたい。秋元にも負けないようにしたい。

 市長 黒田監督は今年のチームをどう思ったか。

 黒田 コロナの影響でさまざまなスポーツ大会が中止となり、そのまま引退を余儀なくされたほかの部活動の選手の分まで、良い結果を持ち帰ろうということを合言葉にしていた。インターハイがなくなった時も下を向くことなく、その日から選手権に向けてモチベーションを上げてやってきた子たち。監督として外から見ても、本当に強いなと感心したし、安心して見ていられるチームだった。

 市長 決勝戦を振り返って。

 黒田 (決勝の対戦相手が同じ山梨学院だった)11年前の残像がよみがえってきた。11年前もミドルシュートが開始11分で決まり、今年も開始15分は要注意ということでやってきた中で、12分で失点してしまった。サッカーというものは、同じ歴史を繰り返すんだなということをあらためて勉強させられた。その事実も含めて、選手たちに浸透させられなかった自分の力不足もある。優勢であっても、最後は勝負で負けるというのは、人生の縮図のような気もする。青森山田対策を一生懸命講じてきた山梨学院の選手たちと、それに対峙(たいじ)したうちの選手たち、両校称賛に値する戦いを見せてくれた。最後勝って終われなかったという悔いは残るが、全国でそういう経験ができるのは1チームしかない。来季は勝って終われるようにしたい。

 市長 PK戦は時の運。レベルは違うが、私も高校の最後はPKで負けて終わった。黒田監督が描く来季に向けたチーム像は。(編注・市長は青森高校サッカー部のGKだった)

 黒田 今年の選手権を経験した2年生が半数近くおり、大いに期待できるが、センターバックは総入れ替えなので、きちっと育てていかないとならない。また新たに鍛え直して、さらに強いチームとして来年の大会を頑張っていきたい。