伊藤のアトリエを再現したコーナーを鑑賞する来場者

 青森県五所川原市出身の洋画家で、日展会員、光風会名誉会員となり活躍した伊藤正規(まさのり)(1912~2011年)の画業を紹介する「光と彩(いろ)と-津軽を描いた巨匠 伊藤正規没後10年大回顧展」(東奥日報社、東奥日報文化財団主催)が19日、青森市の東奥日報新町ビル3階New’ホールで始まった。津軽の明るい光を愛した伊藤の作品世界を来場者がじっくりと堪能していた。

 初の大回顧展となる同展は、五所川原市の所蔵作品を中心に、精巧な初期のデッサン、日展や光風会展に出品した風景画の大作、得意としていた人物画、みずみずしい桃やバラを描いた作品などを展示。妻で画家だった伊藤芳子や、藤島武二、青山義雄、佐藤忠良ら交流のあった芸術家の作品も含めて約220点が並ぶ。

 会場には伊藤のアトリエを再現したコーナーや、車いす生活になった晩年に制作のために使った階段状の台なども展示しており、来場者が伊藤の創作風景に思いを巡らせていた。

 五所川原市の立佞武多(たちねぷた)の館に勤務する野宮啓子さん(73)=同市=は「伊藤先生が生前、立佞武多の館で展示した時にお会いし、温厚で誰にでも優しい笑顔の方だった。広々とした、緑と青を基調とした絵が好き」と話していた。

 同展は来年1月24日まで。12月30日から1月1日は休館。開館は午前10時から午後5時(入館は午後4時半まで)。入場料は一般・大学生700円、高校生以下無料。問い合わせは東奥日報社事業部(電話017-718-1135、平日午前9時~午後5時)へ。