青森県は1日、新たに9人(30代~80代以上の男女)の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。このうち5人は、既に3人の感染が判明している八戸市の通所型介護施設の利用者4人と、別の利用者(故人)の同居人1人。利用者と職員の感染は計7人となり、県は同施設でクラスター(感染者集団)が発生したと断定した。県と市は、利用者や職員の接触者が広範囲に及ぶ可能性があるとして、施設名を「デイサービスセンターひまわり苑(えん)」(同市糠塚下屋敷)と公表。利用者約90人のうち、未着手50人超の検査を進める方針。

 クラスターの発生は県内4例目で、八戸市は初。介護施設では2例目。県内の感染確認は累計236人。

 市によると、新たに陽性が判明した5人のうち、利用者以外の70代女性1人について、同居する親族女性が10月17日に同施設を利用していたという。この親族はその後亡くなった。コロナとの因果関係は不明だが、市保健所の工藤雅庸所長は「同居の方がごく最近亡くなっていることからすれば、ウイルスに感染していたと考えられる根拠はあるのではないか」との認識を示した。この70代女性は重症の肺炎。人工呼吸器を装着している。

 小林眞市長は「(利用者の家族ら)関係者全てを把握するに至っていない」との理由から、施設側の了承を得て施設名の公表を決めたと説明した。

 感染経路は依然として不明。県健康福祉部の奈須下淳次長は、これまでの介護施設の感染発生が入所型施設だったのに対して、今回は通所型である点を指摘。「入所型と比べて利用者の行動範囲は広く、日常生活での接触者の調査範囲も広くなる。なるべく早く接触者を特定して検査につなげ、広がりを抑えるために市と連携しながら全力を尽くす」と述べ、心当たりのある人は保健所に連絡するよう呼び掛けた。

 県によると、ひまわり苑の利用者は約90人、職員は20人。1日午後5時半時点で利用者25人(陽性5人、陰性20人)、職員20人(陽性2人、陰性18人)の検査を終えたという。

 県は市保健所の疫学調査を支援するため、県感染症対策コーディネーターの加來浩器(かく・こうき)・防衛医科大学校教授のほか、公衆衛生医師を市に派遣する。

 新規感染者9人のうち、ほかの4人はいずれも弘前保健所管内で、弘前市の飲食店クラスター関連とされる。同クラスター関連の感染者は計181人。このほか、経路不明者は23人となった。