青森県は29日、新たに5人(30~60代の男女)の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。弘前市の飲食店「シャモン」を起点とした大規模クラスター(感染者集団)関連とみられる。うち1人(五所川原管内の40代男性)は今月2日に同店を利用した客。職員1人の感染が判明した平川市の介護老人保健施設「三笠ケアセンター」では入所者92人、職員や出入りする関係者39人の陰性が確認された。残る職員2人は30日以降に結果が判明する。

 入居者1人が感染した弘前市の認知症対応型「グループホームパインの街」については職員6人、利用者8人の検査を進めている。

 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は検査中の介護施設に関し「濃厚接触者は2週間きっちり健康観察をすることが重要」と説明する。

 今月2日の飲食店利用日から1カ月近くたって感染が確認された男性客について、県は保健所への相談日やこの間の行動歴を含め、検査まで時間を要した経緯を確認する方針。大西医師は「いったん陽性になると、かなり長引く人はいる。すでに2週間以上経過しており、人にうつす感染力はほぼゼロに近いと考えている」と述べた。

 新規感染者5人はいずれも軽症か無症状。居住地の内訳は弘前管内4人、五所川原管内1人。このうち弘前管内の30代女性は、弘愛会病院に勤務する職員の同居人の職場関係者で、3次感染または4次感染の可能性がある。県内の感染確認は累計217人となった。

 29日現在の入院患者は66人。県全体のコロナ受け入れ病床201床に占める使用率は33%で、病床の逼迫(ひっぱく)具合を示す国の指標の「ステージ3」(25%以上)を依然超えている。ステージ3は最悪の4に次ぐ指標で、医療体制に大きな支障が懸念されるレベル。国が28日公表した都道府県別の感染状況によると、青森県と福島、東京、沖縄の1都3県がステージ3を超えている。

 飲食店クラスターは1人増え計72人(客51人=県外で感染確認の5人含む、従業員21人)。2次、3次感染などの関連を含めた感染者は計185人に増えた。経路不明者は14人。