新型コロナウイルスの感染者を受け入れる青森県の病床使用率が21日時点で25%となり、病床の逼迫(ひっぱく)具合を示す国の指標の「ステージ3」(25%以上)を超えたことが28日、国の公表データで明らかになった。ステージ3は最悪の4に次ぐレベルで、医療体制に大きな支障が懸念される。弘前市で発生した大規模クラスター(感染者集団)関連の感染拡大により、青森県が新たにステージ3に該当した。

 クラスター関連の感染拡大は歯止めがかかっていないため、28日現在の病床使用率はさらに上昇し35%。県は28日午後8時、これまで県全体で187床としてきた受け入れ病床を上積みし、同日現在で201床(うち重症者用31床)確保したと発表した。ただ、最新の病床数で計算しても使用率は33%となり、依然逼迫が懸念される状況を脱していない。医療確保計画の目標は225床で、まだ届いていない。

 県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は28日の会見で「弘前圏域で逼迫しているのは間違いない。ただ、現在のところは入院が必要な人は全員入院できており、救急などほかの医療体制に大きな影響が出ているわけではない。医療はかつかつのところで成り立っている」との見解を述べた。大西医師の所感では青森県の感染状況は「ステージ3の寸前」としている。

 このほか「PCR検査の陽性率」でも、18日までの1週間平均で青森県は10.7%となり、「ステージ3」「ステージ4」(ともに10%以上)の指標を超えたが、指標をもとに青森県の感染状況のステージを判断する立場の県は、現在どのステージに該当するか示していない。

 ステージの判断を示さない理由について、県健康福祉部の奈須下淳次長は「現時点では弘前地域に限定されている。その特殊性を考えると、まだステージを判断する段階ではないと思う。今後、判断をしていく上では感染経路を追えない割合がかなり重要な指標になってくる」と述べた。