親子で美術館(びじゅつかん)を楽しもう-。青森市の青森県立美術館で開催(かいさい)されている企画展(きかくてん)「シャガール-三次元の世界」を美術館職員(しょくいん)の解説(かいせつ)を聞きながら鑑賞(かんしょう)する「開館前!親子ギャラリーツアー」が14日、同館で行われました。県内の小学生とその家族約10人が、会話をしながら芸術家シャガールの世界を満喫(まんきつ)しました。
マルク・シャガール(1887-1985年)は帝政(ていせい)ロシア(現(げん)ベラルーシ)出身の画家で、同館に展示(てんじ)している巨大(きょだい)な舞台背景画(ぶたいはいけいが)「アレコ」の作者です。60代のころからは陶器(とうき)や彫刻(ちょうこく)などの立体作品も手がけました。同展は、シャガールの彫刻家としての一面に迫(せま)る展示で、立体作品や絵画の傑作(けっさく)など、国内外から集めた172点を紹介(しょうかい)しています。
ギャラリーツアーは、会話をしながら作品を楽しむ「対話型鑑賞」を通して、作品に対する自分の見方や気づきを深めてもらおうと開かれました。参加者は美術館職員の石岡有佳子(いしおかゆかこ)さんの解説を聞きながらシャガールの作品をじっくりと鑑賞。キリスト教にまつわる作品が展示されている部屋では、作品全体が一つの物語になっている彫刻「アブラハムの犠牲(ぎせい)」の周りをぐるぐる回りながら、さまざまな角度から見て楽しんでいました。
横内(よこうち)小2年の鹿内(しかない)菜月(なつき)さん(青森市)は「一番楽しかったのは、魚の彫刻に女の人や月が彫(ほ)られているところ」と笑顔(えがお)。弘前大学(ひろさきだいがく)付属(ふぞく)小2年の川村(かわむら)遊望(ゆの)さん(弘前市)は「バイオリンやいろいろなものが逆(さか)さまに描(か)かれている絵が面白(おもしろ)かった」と話していました。
同展は5月6日まで。親子ギャラリーツアーは4月28日と5月5日にも開かれます。