管内で新型コロナウイルスのクラスターが確認されてから初めての週末を迎えた弘前市の土手町通り
13日から閉鎖しているヒロロスクエア内の弘前市駅前こどもの広場=いずれも17日午後2時ごろ

 弘前保健所管内で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が確認されてから、初の週末を迎えた17日、青森県弘前市内の商店街や商業施設の人出はまばらだった。クラスターが発生した飲食店で働いていた女性が、同市の複合商業施設ヒロロでも働いていたことが判明。市民は「感染が広がってきた」「人ごとではない」と警戒を強めた。マスクや消毒液の購入など感染防止のための動きも目立った。

 ヒロロのテナント従業員が、クラスターが発生した飲食店でも働いていたことや、ヒロロを運営するマイタウンひろさきの役職員2人が感染したことを同社が同日に発表。同社の齋藤裕紀専務は、先週末に比べて客足が減っていることについて「予断を許さない状況」と顔をこわばらせ、「自粛するのは簡単だが、市民の利便性を損なうことはしたくない」と語気を強めた。

 この日、ヒロロの立体駐車場は昼食時でも空きが目立った。館内にある市運営の駅前こどもの広場とプレイルームは、感染防止のため13日から閉鎖。家族連れは少なかった。5歳の娘がいる同市のダンススタジオ講師の30代女性は「(クラスターが発生した飲食店は)家族で行くような場所ではないので平気かなと思っていた。しかし、感染が広がってきたので人ごとではなくなってきた」と不安げな様子を見せた。

 同市の小中学生硬式野球チーム「弘前リトルシニア」は、17日朝に急きょ週末の全体練習中止を決定。「選手の健康を第一に考えた」と高橋晋二副会長。ただ「今月末には県大会も控えているのに…」とため息も漏れた。

 同市の土手町通りには17日朝から、従業員の感染が判明したコミュニティーFM「アップルウェーブ」の感染防止対策の徹底を呼び掛ける放送が響いた。ハッピー・ドラッグ弘前土手町店の小山内信輝店長は「マスクやアルコール消毒液の売り上げが15、16日で急増。10月上旬の4、5倍売れた商品もあった」と、市民の意識変化に触れた。

 土手町通りにある商店「どってん菜果」店主・米村留美子さんは「Go To キャンペーンが始まったころはにぎやかだったけど今はぴたっとやんだ。車も人も半分以下に近いかな」と肩を落とす。

 一方、弘前公園には県外からの観光客の姿も。滋賀県から夫婦で訪れた70代男性は「1カ月前に予約し、Go To トラベルを使って来た。滞在中にクラスターが起こってびっくり」と話した。

 市りんご公園には、感染拡大が報道される前から青森県入りしていた観光バスが来園。添乗員の女性は「弘前という街の名前が出てしまったから、これから旅行を計画する人には影響するかも」と案じた。