大相撲(おおずもう)秋場所で、中泊町出身の阿武咲(おうのしょう)が初の幕内(まくうち)優勝(ゆうしょう)まであと一歩と迫(せま)る活躍(かつやく)を見せました。残念ながら優勝には届(とど)きませんでしたが、地元からは「次は必ずやってくれるだろう」と来場所に期待する声が上がりました。
今場所、前頭(まえがしら)9枚目(まいめ)の阿武咲は初日から5連勝で一時、優勝争いの単独(たんどく)トップに立ち、13日目の時点では10勝3敗とトップを1差で追いかけ優勝への期待が高まりました。
しかし、14日目に4敗目を喫(きっ)して優勝の可能性(かのうせい)が消え、千秋楽(最終日)も敗れ10勝5敗で秋場所を終えました。
7月場所では初日から13連敗と苦しみました。今場所はその悔(くや)しさをバネに、得意(とくい)の押(お)し相撲に集中して勝ち星を重ねました。
阿武咲は「良いところもあり、悪いところもたくさんあった」と今場所を振(ふ)り返り「(経験(けいけん)を)しっかり来場所にも生かしたい。気合を入れて頑張(がんば)る」と力を込(こ)めました。
本県は「相撲王国」と言われ、数多くの名横綱(めいよこづな)や関取が誕生(たんじょう)しましたが、1997年九州場所の大関貴ノ浪(たかのなみ)(故人(こじん)、三沢市出身)を最後に幕内優勝から遠ざかっています。
秋場所で優勝争いに絡(から)んだ阿武咲への期待は高まっており、地元中泊町の町民からは「もう少しだった。次は優勝に大いに期待したい」「今度は横綱を倒(たお)して優勝してほしい」との声が上がりました。