みなさんは「長唄(ながうた)」って聞いたことがありますか? 長唄は江戸時代(えどじだい)に歌舞伎(かぶき)に付ける唄から発展(はってん)した伝統的(でんとうてき)な歌曲(かきょく)です。長唄を継承(けいしょう)、保存(ほぞん)する団体(だんたい)「杵勝会(きねかつかい)」(東京)が7月10日、青森市のリンクモア平安閣(へいあんかく)市民ホールで公演(こうえん)します。青森市と弘前市で日本舞踊(にほんぶよう)を学ぶ子どもたち約25人もこの公演(こうえん)に出演(しゅつえん)しようと、この春から長唄の稽古(けいこ)を積んでいます。
5月21日、弘前市の宮川交流センターには、同市内の小学1年生から中学1年生までの女の子8人が集まり長唄の一つ「供奴(ともやっこ)」を練習しました。供奴は旗本(はたもと)に使えるやっこさん(家来(けらい))が、自分のおつとめの大変さなどを面白(おもしろ)おかしく歌ったもの。子どもたちは三味線(しゃみせん)の伴奏(ばんそう)に合わせて、独特(どくとく)な節回(ふしまわ)しの歌を練習していました。
西小学校5年の五十嵐(いがらし)梨々香(りりか)さん(10)は「前にお母さんがやっていたので自分もやりたいと思いました。最後まで息が続かないところもあるのが難(むずか)しいです」、堀越(ほりこし)小学校6年の高橋花(たかはしはな)さん(11)は「昔の言葉がいっぱいあって難しいけど、いつも聴(き)いている音楽と違(ちが)うところが面白い」と話していました。
子どもたちを指導(しどう)した弘前市の杵屋(きねや)勝雄結(かつゆうゆう)(本名・上谷結子(かみたにゆうこ))さん(78)は「掛け声や語りが多い曲はかわいいです。まずは大きな声で歌ってほしい。これを機会に長唄に興味(きょうみ)を持ち、これからも続けてくれる子がいたらうれしい」と話していました。
子どもたちも出演する舞台は7月10日午後2時半開演です。チケットは3500円ですが、学生証(がくせいしょう)を提示(ていじ)すると入場無料となります。みなさんも聴きにいってみてはいかがでしょうか。