新型コロナウイルスに感染した男性警察官が勤務している県警本部=16日午前5時50分ごろ、青森市新町2丁目

 青森市は16日未明、市役所本庁舎で緊急の記者会見を開き、同市の20代男性警察官が新型コロナウイルスに感染したと発表した。警官は10日に感染が判明した接客業女性の濃厚接触者。女性の勤める派遣型風俗店(デリバリーヘルス)の顧客リストに警官の連絡先があり8日に客として利用したとみられるが、10日以降の市の検査呼び掛けに応じず、その後も勤務を続けていた。警官の濃厚接触者は現時点で不明。県警によると、警官は県警本部警備部に所属。階級は明らかにしていない。同市のコロナ感染者は7人、県内31人目で、県内で警官の感染が確認されたのは初めてとなる。

 市によると、この警官は15日夜、せきや37度台の発熱、全身の倦怠(けんたい)感、味覚異常などを訴え、自宅から市内の感染症指定医療機関に救急車で搬送された。PCR検査に比べて感染が短時間で確認できる抗原検査の結果、同日午後11時台に陽性が判明した。症状は重症ではないが同医療機関に入院した。

 接客業の女性は4~8日、青森市、弘前市、黒石市のラブホテルなど18カ所で計25人を接客したことが分かっている。市は、この25人に風俗店の男性従業員2人を加えた計27人を濃厚接触者としたが、うち15人とは連絡が取れない状態が続き、警官もこの中に含まれていた。

 県警によると警官は9、10日に県警本部で勤務。10日には青森市が接客業女性との接触をめぐり検査を呼び掛けたが、応じないまま、14、15日は十和田署に出張し、14日夜は十和田市内のホテルに宿泊した。土日の11、12日と、休暇を取った13日の計3日間は勤務しなかった。警官は青森市内に1人暮らしという。県警はこの警官と接触した本部職員と十和田署の署員合わせて21人を自宅待機とした。

 16日午前3時から会見した小野寺晃彦市長は、警官が市の呼び掛けに応じないまま感染が明らかになったことについて「職種を問わず(女性の濃厚接触者は)検査を受けてくださいと呼び掛けてきただけに、救急搬送される前に申告してほしかったというのが正直なところ」と不快感をにじませた。

 また、小野寺市長は、警官が女性と接触した場所や、接触後の行動歴などについて「入院しているので、本人から聴取のようなことは現時点でできていない」と説明。女性の濃厚接触者で、まだ連絡が取れない残り14人に対しても、市保健所に申し出るよう強く呼び掛けていく方針をあらためて示した。