馬淵川につながる水路からあふれた水に漬かった空き屋=12日午後7時42分、八戸市櫛引

 前線と低気圧の影響で、青森県内は11日夜から12日にかけて強い雨が降った。馬淵川では、八戸市と南部町の水位観測所で氾濫危険水位を超えた。これまでに同市と三戸町に避難指示、南部町などに避難勧告が出され、県によると同日午後9時10分現在、3市町で計21人が避難している。人的被害は確認されていない。鉄道ダイヤも一部乱れた。

 青森地方気象台は、三八では13日昼前まで河川の増水や氾濫に警戒するよう呼び掛けている。

 同気象台によると、降り始めの10日午後9時から12日午後4時までの雨量は、三戸159ミリ、三沢147.5ミリ、新郷村戸来144.5ミリ、十和田130ミリ、八戸128ミリなど。県と青森地方気象台は一時、10市町村に土砂災害警戒情報を出した。

 12日午後9時現在、三戸町の261世帯535人、八戸市の339世帯801人に避難指示が、南部町全域の7467世帯、1万7679人に避難勧告が出されている。田子町、階上町の避難勧告などは解除された。県のまとめでは6市町で最大75人(12日午後3時現在)が避難した。

 三戸町では、中心部を流れる熊原川の水位が上昇、複数の住宅地で水があふれた。川守田地区には国土交通省青森河川国道事務所の排水ポンプ車が出動し、消防団員らも加わって排水作業に追われた。アップルドームに避難した女性(61)は「家から川を見たら、かなり増水していて危ないと思った。台風の時もここまではないのに…」と驚いた様子だった。

 同町や南部町では河川の水があふれ、広い範囲で水田や畑が冠水、農家らが不安そうな表情で見つめていた。

 同市櫛引地区では馬淵川沿いの畑が冠水。橋のたもとの畑を所有する近くの理容店経営黒沢理智子さん(57)は「3年前、秋口の台風で畑が水につかる被害を受けたが、梅雨時の冠水は初めて。もうすぐスイカやナスなど収穫できるはずだったのに」と肩を落とした。

 つがる市では住宅の床下浸水1件が確認された。

 JR青森支店によると津軽線、五能線、八戸線で上下計24本が運休、青い森鉄道は目時-八戸間で上下計17本が運休した。