新型コロナウイルスの症状がある人の対応に特化した青森市の「地域外来」

 青森市に滞在中の10日に新型コロナウイルス感染が確認された接客業の20代女性=茨城県=について、市は11日、女性の濃厚接触者とみられる利用客約30人をまだ特定できておらず、派遣元の業者とも連絡が取れていないことを明らかにした。女性は店舗を構えない派遣型の風俗店(デリバリーヘルス)勤務で顧客リストなども存在しないことから、濃厚接触者の特定作業は難航している。市は感染拡大防止のため、心当たりのある人は保健所に連絡するよう強く呼び掛けている。

 市によると、現在までのところ、利用客の可能性がある-などとして保健所に申し出たケースはない。一方、感染疑いのある人が予約なしで診察・検査を受けられる同市の「地域外来・検査センター」には10日夜、受診者が急増した。

 午後7~10時の開設時間に普段であれば受診者1~2人のところ、10日は20人が受診し、うち16人がPCR検査を受けた。結果は12日以降出る見込み。「首都圏の人と一緒にいて感染しているかもしれない」などの理由で受診する人が増えたという。

 女性は4日に東京から青森市に移動し、同日から8日まで市内で勤務。5人いるとみられる同僚の連絡先や女性との接触の程度なども依然分かっていない。

 市は感染症指定医療機関に入院した女性からの情報収集を急いでいる。濃厚接触者の特定や多数の健康観察を同時に進めるための態勢強化として、市は11日、市保健所内に「現地危機対策本部」を設置した。この現地本部を中心に濃厚接触者の特定に全力を挙げる方針。

 小野寺晃彦市長は現地本部設置後の取材に「女性の業務の性質上、濃厚接触者の特定が難航している。利用に心当たりがある方は、ぜひ保健所に電話してもらえればありがたい。体調変化の有無にかかわらず、自身の安心のためにも申し出ていただければ」と呼び掛けた。