三沢基地への着陸体勢に入るオムニエアインターナショナルの旅客機。新型コロナ感染者が搭乗していたとみられる=6日午前10時7分

 青森県三沢市は10日、米国から米政府チャーター機で6日に三沢基地へ到着した米軍関係者から9日、新型コロナウイルス陽性反応が出たと発表した。米軍が軍関係者向けラジオ放送局「AFN三沢局」で10日午後3時から放送した番組では「感染者は1人」としている。

 米軍から市に入った情報によると、外部から基地に到着した際の隔離期間中に感染が確認された。感染者を含む搭乗者全員が基地外への外出や基地内の施設利用をしておらず、濃厚接触者はいないという。陽性反応が出た経緯の詳細や感染者の人数、性別、症状は市側に報告されていない。

 市と市教委は、基地外に感染が拡大する可能性は低い-と判断。公共施設の再休館・休業や小中学校の休校は現時点では実施しないとしている。空自三沢基地も今回、隊員への規制強化はしていない。

 一方、市は「陽性反応が出た」という米軍からの第一報を9日午後5時すぎに受け、10日午前に感染症対策本部会議を開いたが、報道機関への発表は10日午後4時ごろと遅れた。佐々木亮政策部長は「正確な事実関係の把握に時間を要した。感染拡大の可能性が低いと考えられたこともある」と説明した。

 米軍は、6月に判明した基地内でのコロナ感染事案2件についてはフェイスブックページ上で公表したが、今回は「米国防総省の方針もあり」(米軍)、掲載しない方針という。

 米軍関係者向けには米国と各国の基地を結ぶチャーター機が運航されており、米国のチャーター機運航会社・オムニエアインターナショナルの旅客機が三沢基地、横田基地(東京都)、嘉手納基地(沖縄県)、韓国烏山(オサン)基地などを行き来している。6日には米シアトル・タコマ国際空港からのオムニエア旅客機が午前10時すぎ、三沢基地に着陸した。米軍は明らかにしていないが、感染者はこの旅客機に搭乗していたとみられる。旅客機は同日午後1時すぎ、烏山基地に向け三沢基地を離陸した。