災害(さいがい)が起きたときの避難(ひなん)生活を想定したキャンプが11月14、15日、五所川原市の県立梵珠(ぼんじゅ)少年自然の家でありました。青森市や弘前市、平川市などから8組の家族と弘前大学の学生ら計30人が1泊2日の日程(にってい)で、普段(ふだん)からどのように備(そな)え、被災(ひさい)した場合、どのように行動すべきかを学びました。
1日目の昼食は、かまど作りから始まりました。ご飯を温めたり、おかずを湯で戻(もど)したりするためです。各家族は学生たちに手伝ってもらい、体育館の外にれんがを敷(し)いて、コンクリートブロックでコの字に囲み、その上に鉄の網(あみ)を置いて完成させました。
渡(わた)されたマッチは家族で一箱。枯(か)れ枝(えだ)の代わりに新聞紙を丸めて火を付け、さらに雑誌(ざっし)を破(やぶ)って入れます。火力を保(たも)つのに苦労し、40分ほどかけて2個(こ)の鍋(なべ)に湯を沸(わ)かしました。
夜は体育館に宿泊(しゅくはく)しました。家族の人数に応(おう)じた広さを割(わ)り振(ふ)った後、各家族は少しでも気が休まるように段(だん)ボールで囲いを作り、暮(く)らす場所を確保(かくほ)しました。一人ずつ寝袋(ねぶくろ)に入り、段ボールを敷いた床(ゆか)の上に川の字になって寝(ね)ました。
2日目は、弘前大学で社会行動(しゃかいこうどう)論(ろん)を教えている日比野愛子(ひびのあいこ)准教授(じゅんきょうじゅ)を迎(むか)え、各家族と学生がグループになって、被災したときに家庭で必要な対応(たいおう)を考えました。
自宅(じたく)の見取り図を描(か)いて、日常(にちじょう)生活で隠(かく)されている危(あぶ)ないところを確(たし)かめました。家族が別々の場所にいて災害が発生したとき、お互(たが)いの無事を確認(かくにん)する方法や、どこに集まるかを話し合いました。
家族4人でキャンプを体験した藤崎町の石澤貴幸(いしざわたかゆき)さん(43)は「災害への備えが全然足りないと痛感(つうかん)しました。身を守るためには何をすればよいのか家で話す機会を持ちたいです」、長男の崇(しゅう)君(11)=常盤小5年=は「避難生活では協力が大切だと分かりました」と話しました。