新型コロナウイルスの影響で夏の開設が中止となった蓬田村の玉松海水浴場

 青森県内の主な海水浴場20カ所のうち、6カ所が新型コロナウイルス感染防止の観点から今夏開設されないことが20日、東奥日報のまとめで分かった。遊泳区域が設けられず、安全対策が施されないことになるため、関係者は「海開きしていない海で泳いで事故が起きないか不安」と心配している。オープンする自治体関係者は、密閉・密集・密接の「3密」を避けるよう注意を呼び掛けるなどの対策を考えている。

 開設しないのは、三沢市の三沢ビードルビーチ、むつ市のかわうち・まりん・びーち、つがる市の出来島海水浴場とマグアビーチ、蓬田村の玉松海水浴場、横浜町の砂浜海岸。いずれも海辺や更衣室、シャワー室などでの感染リスクを考慮した。

 ただ、海水浴場を開設しない海に遊泳客が来る可能性は残る。

 青森海上保安部によると、自治体などが海水浴場を開設しない海は遊泳区域の設定がなく、監視員も配置されないことなどから、海難事故の危険性が高まる。三沢市水産振興課の担当者は「封鎖している入り口を乗り越えて勝手に入るなどして、事件・事故が起きなければよいが」と懸念する。

 蓬田村観光協会の小鹿重一会長も「毎年県外から来る人もいる。遊泳禁止の海で泳ぐのは心配だ」と不安げに語った。村は海水浴場周辺に遊泳禁止の看板を立てることにしている。

 一方、開設する海水浴場の関係者は、新規感染者が発生していないことなどからオープンに大きな支障はないと判断した。

 八戸市観光課の榊伸一郎主査は「一時は開設見合わせを決めたが、開設しなくても海水浴客は来るだろう。例年通り監視業務を実施した方が水難事故防止につながる」と話す。看板や場内放送で3密回避を呼び掛けるという。

 鯵ケ沢町も例年通り、はまなす公園と新設海浜公園を開放し、密集や密接回避を喚起する看板を設置する。トイレには消毒液を置く。町担当者は「感染拡大が心配だが、状況に応じて考えられる対策を取っていくしかない」と語った。

 海水浴客の中から感染者が出ることを危惧する声も。

 青森市の合浦公園海水浴場を運営する市文化観光振興財団文化スポーツ普及振興チームの小川美悠主事は「仮に海水浴場内でコロナの感染が起きた場合、そのときの利用者全員を把握できない」と気をもむ。利用者に対する感染対策は市と協議し、7月以降に決める。