新型コロナウイルス感染拡大で休校が長引く中、学習遅れの打開策として浮上した学校の「9月入学制」について、東奥日報社は青森県教育委員会と40市町村教委に実施したアンケートで考え方を聞いた。「賛成」と答えた教委はなく、11教委が「反対」と答えた。27教委は「国などの議論の推移を見守る」を選択。導入に伴うメリット・デメリットや、政府の検討状況が広く周知されている状況にないこともあり、戸惑う様子がうかがえた。

 「反対」としたのは五所川原市、三沢市、今別町、鯵ケ沢町、田舎館村、板柳町、東北町、六ケ所村、おいらせ町、三戸町、南部町。感染拡大の対応に追われる中で議論が急浮上した経緯から、「あまりに急で対応が不可能」「学校現場が混乱する」などが理由に挙がった。

 導入となれば、入学式をはじめとしたあらゆる学校行事や入試などの時期の変更を余儀なくされ、就職など学校以外の部分にも影響が及ぶことが想定される。このため「時間をかけて実施すべき重要な案件で、時期尚早」(鯵ケ沢町)、「実施するなら1~2年準備期間を」(東北町)、「コロナが落ち着いてから慎重に検討・研究していくべき」(三戸町)のように、性急な議論を避けるよう求める意見が多かった。

 「議論を見守る」のうち理由を記したのは5教委。県教委は「社会全体に影響を及ぼす」ことから、時間をかけた議論の必要性を訴えた。つがる市は「国際化の視点からすればメリットは大きい」、七戸町は「将来的には必要」と、制度自体には一定の理解を示した。

 平内町、蓬田村、階上町は「その他」を選択。このうち階上町は、町内全8小・中学校にアンケートを配布し、意見をまとめた。その結果は賛成1校、反対4校、議論を見守る3校で、賛成校は「入試時期がインフルエンザなどの流行期からずれる」「長期休業が2回となるなど2期制がうまく実施できる」などを理由に挙げた。