きょう7月7日は七夕。伝説によると、織り姫星(おりひめぼし)と彦星(ひこぼし)が天の川を渡(わた)って年に一度出会う日です。青森市中央市民センターのプラネタリウムで、1969(昭和44)年の開館から解説(かいせつ)などを担当(たんとう)している中山武廣(なかやまたけひろ)さん(76)に、夜空に輝く星の見所やエピソードを聞きました。
織り姫星こと「ベガ」は、こと座(ざ)の0.0等星。彦星こと「アルタイル」は、わし座の0.8等星。ともに1等星より明るく、天の川をはさみ東の空で輝(かがや)いています。新暦(しんれき)の今ごろは宵(よい)のうち地平線に近く、夜が更(ふ)けると上ってきて見えやすくなるそうです。
織り姫星と彦星はさほど離(はな)れていないように見えます。ですが、実際(じっさい)の距離(きょり)は16光年(こうねん)。光の速さで飛んでいっても16年かかるのです。電話をして返事がくるまで32年。気が遠くなるような時間です。宇宙(うちゅう)の壮大(そうだい)さを思い知らされます。
プラネタリウムには子どもたちや親子連れが星座(せいざ)観察に訪(おとず)れます。原別小学校1年の駒井昊志郎(こまいこうしろう)君は「星が出てくる瞬間(しゅんかん)がとてもきれい」と話し、父親の清人(きよひと)さん(36)と一緒(いっしょ)に楽しみました。
堤(つつみ)小学校6年の木村唯人(きむらゆいと)君と筒井(つつい)小学校6年の山田知弥(やまだともや)君は、望遠鏡で星を観察する天体ファン。二人は「星それぞれが個性的(こせいてき)なのが魅力(みりょく)です」「将来(しょうらい)は星や宇宙を研究したい」と夢(ゆめ)を膨(ふく)らませていました。
この時季は、西の空で輝く金星と木星も見逃せません。星の観察場所は、街の明かりが届かない郊外が適しています。
中山さんは「星は輝き方ひとつ毎日違い、見るたびに新しい発見があります。本物の自然の星を見て、そのすばらしさに気づいてください」と話しています。
今宵(こよい)、夜空を見上げ、ロマンあふれる宇宙のファンタジーを楽しんではいかが。きっと晴れますように。