新型コロナウイルスの緊急経済対策で、国が全国民に一律10万円を配る「特別定額給付金」について、青森県内ほぼ全ての自治体が5月中の支給開始を目指していることが29日、東奥日報の調べで分かった。西目屋村は全国でもトップクラスの早さで、30日から一部村民に支給する。各自治体は早期支給に向けて、作業を急いでいる。

 給付事業を盛り込んだ国の2020年度補正予算案は30日、国会で成立する見込み。これに先立ち西目屋村は28日から申請受け付けをスタート。国の予算案が成立し次第、現金振り込みの口座がない75歳以上の単身世帯を対象に支給を始める。同村の4月1日現在の推計人口は1328人と県内で最も少なく、同村の担当者は「人口が少ないからできる。いち早く届けるのが使命」と話した。

 むつ市は早くて5月7日から支給可能としたが、件数は限られるとした。三戸町は5月18日に支給開始予定だが、妊産婦がいる世帯に限り4月28日に申請書を発送。妊産婦の負担軽減や受付窓口での混雑回避を考慮した。

 ドメスティックバイオレンス(DV)から逃れるため、住民票の住所と異なる場所で暮らす被害者もいる。藤崎町の担当者は「スピード感も大事だが、慎重に支給対象を把握したい」と語った。

 申請や支給に当たっては、各自治体職員の事務作業が大幅に増える。多くの自治体がシステムを改修するほか、複数の自治体が庁内に専門組織を新設。このうち中泊町と南部町は5月1日付で対策室を設置し、中泊町は職員8人、南部町は職員6人を配置する。

 三沢市は大型連休を返上し準備作業に当たるという。別の自治体からは「全国的に封筒が不足するとの話もある」と作業の遅れを懸念する声もあった。

 調査は4月27~28日に実施した。