2015年全国市区町村平均寿命ランキングで男性トップとなった長野県松川村。この誇らしさを青森県に

 2015年都道府県平均寿命ランキングで滋賀県男性が長野県をタッチの差でかわしトップに躍り出ました。

 日本のトップは世界のトップです。オリンピックでは金メダルを何個獲得したと騒がれますが、世界一の長寿は、金メダル千個分の価値があります。

 その結果が公表された直後の年末、長野県の友人が告白しました。「マスコミはこぞって滋賀詣でをするようになり、長野県は閑古鳥。さびしい!」。返す言葉で「青森県はうらやましい。いつも平均寿命の話題の中心にいる」。一瞬喜んだ自分が悲しかったです。

 長野県が、塩分摂取県であるにもかかわらず、長寿県であることの理由は、生活習慣、健診受診、病院受診などの総合点が高いためであると前回述べました。この総合点の差はどこから来るのでしょう?

 伝え聞くところによると、長野県人はとにかく健康づくりに熱心であるらしいです。同じく長寿県の滋賀県民、福井県民も。

 その熱心さを如実にあらわすのが健康リーダー(保健補導員、食生活改善推進員など)の10万人以上という数です。

 保健補導員などの任期は2年の場合が多く、任期期間中に勉強会を頻回に開催し、任期終了後も健康づくりに加わっている人が多いとか。

 青森県からも多くの視察団が長野県を訪れました。帰ってきた皆さんは口をそろえて言います。「ちょっとした集会にも人がよく集まる」と。

 長寿の最大の要因はそこだと思います。つまり、長寿は一見目立たない活動の結果としてついてきたのです。

 さて、かつて男女とも日本一の長寿県であった沖縄のランキングが、どうしてここまで下がってきたのでしょうか。15年のランキングでは男性36位、女性7位でした。

 実は、沖縄の「おじい」「おばあ」は今でも長生き日本一です。ところが、40、50歳代は、青森県と同じ程度に悪くなっています。

 その最大の理由は、本土復帰と同時に、アメリカの(食)文化が一気に入ってきて、その影響を受けている、と考えられています。その結果、肥満が増加しました。

 加えて、沖縄には運動不足と多量飲酒の問題があります。

 沖縄の健康づくりのテレビCMです。野球でフォアボールを選んだ打者が、突然手を挙げてタクシーを止めます。タクシーはそのまま一塁まで。

 ちなみに、よく「われわれが求めるのは平均寿命ではなく健康寿命だ」と言われます。その通りです。

 しかし、実は健康寿命の計算方法は不安定です。その例として、秋田県の女性がある年に3位になったことがありましたが、その3年後には33位になりました。このようなことは死亡日と誕生日から計算する平均寿命では起こりえません。

 筆者は、現時点で健康寿命を一番よく表現しているのは平均寿命と考えています。