明治から大正へと時代が変わる百年余り前、「南津軽郡役所」として現在の青森県黒石市内に建てられた洋風建築が、2度の移築を経て今もその一部が同市内に立っている。現在は静かにたたずみ、建物の来歴を知らない市民も少なくないが、現所有者が温めている利活用の構想が実行されれば、大正、昭和を通じて黒石のシンボルだった洋館の風情を市民らが再び楽しめそう。