体格は立派、でも肥満(ひまん)傾向(けいこう)の子どもの割合(わりあい)がちょっぴり高いとされる青森県。そこで県教委は2014年度から、放課後(ほうかご)子ども教室や放課後児童クラブなどで楽しく体を動かしてもらおうと、「遊びのマスター」を派遣(はけん)しています。現在4人いるマスターは、たくさんの楽しい遊びを知っている“遊びの達人(たつじん)”。冬場は家の中で一人、ゲーム機で過ごすことが多いですが、みんなでワイワイ楽しみながら健康づくりしませんか!
昨年末、新郷村に訪れたマスターは、県レクリエーション協会副会長の高橋昌樹(たかはしまさき)さん(八戸学院大学学務課長)。十数人の小学生たちに20種類以上の遊びやダンスを教えてくれました。
「木の中のリス」は、3人1組を複数(ふくすう)作り、木役の2人が立ちながら腕を伸ばして両手をつなぎ、リス役の1人がその下に座ります。さらに1人が鬼役となり、「オオカミが来たぞ」と叫べば、リスが木から抜け出て別の木に移動。「木こりが来たぞ」と叫(さけ)べば、木の2人がペアを変えて別のリスを覆(おお)います。「嵐(あらし)が来たぞ」なら、木もリスも動き、新しい3人1組を作ります。鬼は叫んだ後に木やリスになり、あぶれた1人が新しい鬼になります。
このほか、座っている3人組の端(はし)の人にタッチすると、もう一方の端の人がはじき出されて、鬼から逃げる「ビリヤード」や、道具を使わず2人でも楽しめるさまざまなジャンケンなど、子どもたちは約2時間、所狭(ところせま)しと走り回りました。
佐藤有紗(さとうありさ)さん(11)は「ビリヤードがとても楽しかった。冬は家の中にいることが多いけど、太りたくないので、体を動かすことができてうれしい」とニッコリ。長根樹(ながねいつき)君(7)も「いろいろな遊びやダンスができて楽しかった。体を動かすのは大好き」と笑顔(えがお)を見せました。
高橋さんは「お父さん、お母さんと一緒に遊びを取り入れた運動を習慣(しゅうかん)的にすることで、肥満予防や体力向上につながります。適度(てきど)な運動でぐっすり睡眠(すいみん)でき、朝ご飯もおいしく食べられますよ」とアドバイスしてくれました。