おいらせ町の百石小学校が本年度、児童が親の手を借りずに弁当(べんとう)を手作りする取り組み「弁当の日」を始めました。5、6年生93人が1月14日、初めて弁当作りに挑戦(ちょうせん)し、他の児童とおかずを比(くら)べたり、弁当を作る機会が多い親に感謝(かんしゃ)したりしながら、給食代わりに味わいました。
「弁当の日」は献立(こんだて)から調理、箱詰(はこづ)め、片付(かたづ)けまで子ども自身が行います。食材が料理になる過程(かてい)や、調理器具の扱(あつか)い次第(しだい)でけがをする危険性(きけんせい)も学んで、生きる力を身に付けてもらうのが狙(ねら)いです。百石小では児童が、町の栄養士(えいようし)たちから献立の考え方なども事前に学びました。
児童の弁当には焼き肉、卵焼(たまごや)き、イチゴなどおいしそうなメニューが並(なら)びました。佐藤(さとう)玲(れい)さん(6年)は朝5時すぎに早起きして焼きそばや野菜炒(いた)めを作り「作るのが大変。普段(ふだん)作ってくれるお母さんに感謝したい」、料理人になるのが夢(ゆめ)という工藤(くどう)圭悟(けいご)君(6年)は好物のオムライスを詰め「きれいに作ることができた。料理は楽しい」と話しました。新山(にいやま)直樹(なおき)教諭(きょうゆ)は「彩(いろど)りが良く栄養バランスも取れたお弁当が多かった」と驚(おどろ)いていました。
「弁当の日」は2001年、当時香川県の小学校長だった竹下(たけした)和男(かずお)さんが始めた取り組みです。市民団体(だんたい)「十和田市弁当の日応援団(おうえんだん)」団長で歯科医師(いし)の大友(おおとも)聡之(としゆき)さんによると、全国で約1900校、県内で20校弱が導入(どうにゅう)しています。